見出し画像

【ゾッとする話】「誰もが知るロックスター」がある幸せ

一世を風靡したロックバンド

THE YELLOW MONKEY

略して「イエモン」


1990~2000年代当時は音楽番組が全盛期

どのテレビ局を見てもイエモンが登場していて

とある音楽番組ではテーマソングに起用されていた記憶があります



自分の学生時代の友人は、追っかけには至らないものの、カラオケに行けば必ず歌うほどにイエモンの大ファン



そんな友人が会社の後輩と食事に行ったときのことです


「そういえば、後輩君は休みの日とか何してるの?」


後輩君が答えます


「本を読んだり、音楽聞いたりして過ごしてますよ」


本はあまり読まないものの、音楽には興味がある友人




(後輩君とひと回りも年齢が違うから、音楽の趣味が違うかもな・・・)



と思いつつも、試しに音楽の話題を掘り下げてみます



「音楽って、例えばどんなの聞くの?」



後輩君からアーティストの名前が複数出てきますが、どれも知らない名前ばかり


「へぇー、その人、どんな曲を出してるの?」


追加質問を投げ掛けてみるものの、知らないアーティストに話は盛り上がらず

そろそろ次の話題に移行しようかとしたそのとき



本当に興味があるのか、単なる社交辞令かわかりませんが


「先輩はどんな音楽が好きなんですか?」



後輩君が友人に、好きなアーティストを尋ね返してきました


後輩君の好きなアーティストを全く知らなかった友人


(きっとわからないだろうな・・・)


諦め半分で自分の好きなアーティストを後輩に告げてみます


「イエモン・・・なんだけど、知ってる?」



おそるおそる後輩の顔を見ると意外にも


「はい、イエモン知ってます!」


の反応


(さすが我がロックスター!)

友人は、心の中で感動を噛み締めながら



「若いのにイエモン知ってるんだ!?イエモン、かっこいいよね」


すると、後輩君はわずかに首を傾げながら


「かっこいいというか、落ち着きますかね・・・」


友人は、後輩君の反応に少し違和感を覚えつつも


「そうね、色んな曲だしてるからね」


後輩君と共感できたことを喜んでいました


その後、話題は変わり、しばらくした後、友人と後輩君との食事会はお開きに


それからしばらくしたある日

友人の所属する部署で、懇親会が開かれます

懇親会には先日食事を共にした後輩君の姿も



「よーし、後輩君!二次会はカラオケ行くぞー!」

飲み会好きの友人、当然、一次会では終りません

後輩君と数名に声を掛けて、行きつけのカラオケボックスに向かいます



その道すがら

「何歌おうかなー、やっぱり1曲目はイエモンかなー」

酔っ払った友人が後輩君に絡みます



すると、後輩君はなぜか大笑い

「ヤバイですね、先輩ってイエモンを歌うんですか?」



友人は、後輩君が大声で笑う姿を見て苛立ちを覚えます


(こいつ、イエモンが古くてダサいとか思ってんのか)


「何だお前、イエモン歌ったらダメなのかよ!?」



楽しい雰囲気から一転、険悪なムードが漂います


「いや、別にダメではないんですけど・・・何となく・・・すいませんでした」



目を掛けていた後輩君にバカにされて、つい腹を立ててしまった友人

ゾッとした顔をした後輩君をみて


「・・・まあ、いいよ」



バツの悪い雰囲気を引きずったまま、カラオケボックスに到着


受付を済ませて部屋に入るや否や、後輩君は即座にリモコンを取り

「先輩のイエモン聞かせてください!」

雰囲気を変えるべく、大袈裟な仕草でリモコンを差し出します


「おうっ、任せとけ!」


後輩君の気持ちを察した友人

ささっとイエモンの「SPARK」を入力し、全力で歌い上げます




歌い終った友人は、後輩君の横に座り

「どう?この曲もイエモンなんだけど聴いたことある?」



すると、後輩君は不思議そうな顔で友人の顔をみながら

これまでに起きていた全ての違和感を解消する衝撃的な言葉を発します


それがこれ・・・


「えっ?


イエモンの曲って・・・


久石譲じゃないんですか?」



以上!



この話、わかりましたかね・・・

友人にとっての「イエモン」は、ロックバンドの「The Yellow Monkey」で

後輩君にとっての「イエモン」は、ペットボトルのお茶の「伊右衛門(イエモン)」

後輩君は、当時、本木雅弘と宮沢りえが出演していたCMで流れていた久石譲の曲を「イエモンの曲」と言っていたという話でした


後輩君からしたら、先輩が「イエモン歌う」なんて言い出したら冗談に聞こえて当然で

大笑いしたのも納得ですよね(汗)

マイクを持った先輩が「チャララララーン、ランラーン♪・・・サントリー、伊右衛門」みたいに歌ってる姿が頭に浮かんでるわけですもんね(笑)



この話、ちょっとだけアレンジしてますが、もちろん実話で

最後の最後まで絶妙にすれ違っていて、大好きな話なんですが、皆さんいかがだったでしょうか?

皆さんもこんな面白すれ違い話をお持ちでしたら、教えてください(笑)


ではまた!


いいなと思ったら応援しよう!