《二十. アメリカを怯えさせた男 》
1977年6月、雷次のアメリカでの監督デビュー作『トランスファー・スチューデント』が公開された。『猿の惑星』でコーネリアス博士を演じたロディー・マクドウォールを除けば出演者は全て無名だったが、映画は充分すぎる黒字を出し、ロジャー・コーマンを大いに喜ばせた。
この結果を受け、コーマンは続編を企画し、雷次に監督のオファーを出した。しかし雷次は、また監督の仕事が来たことは喜んだものの、続編には消極的だった。
「評価は有り難いですけど、『トランスファー・スチューデント』は自分