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これじゃあ「まず勉強させてもらいます」って言いたくなる

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#財政

国債(9)日本の常識は世界の非常識。

国債(9)日本の常識は世界の非常識。

前回の要約:
『国債は”政府の帳簿上、利息分だけ計上すればいいじゃん”』が世界標準です。

日本流:国債のコストとは?
で、前回の最後に「実際は世界各国で累積赤字が積みあがる」としましたね。この部分を組み入れて対応しているのが日本流なんです。

結論:
 "国債発行は元本と利息分の両方を計上しなきゃダメじゃん。"

まぁ、グローバル標準とは全然違いますね。

当然、歳入=収入として
つまり「国の支

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国債(5)グローバルスタンダード

国債(5)グローバルスタンダード

日本の国債償還には『60年償還ルール』があり、それを改めるべきだ、という言説は多い。財政当局に近い立場の方からも発信されている。
 基本としておさえるべき。このルールは
 ■財政収支無条件ー財政収支が赤字でもー
 ■期間限定ー60年期限で全額ー 
 の2条件を守り、国の会計に計上した
 国債の額に見合うお金を用意しないといけな(=償還する)、
 というもの。

驚愕のグローバルスタンダードとは!?

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国債(4)戦前からの統計で完結。

国債(4)戦前からの統計で完結。

前回の要約:
IMF(世界通貨基金)、世界で信頼されているデータベースに基づいて
=先進33国、平均31年間の歴史的事実として=
 ■そもそも単年収支で黒字達成を一度も達成したことがない国が4分の1
 ■収支黒字の達成経験ある国においても、その確率は4分の1程度。

=累積赤字がない国=
 ■G7,G20,【先進諸国でも記録の全ての年で累積赤字】。
 ■全世界の累積赤字統計を集計したら
 4,92

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国債(3)収支黒字国はこれだ!

国債(3)収支黒字国はこれだ!

前回の要約:
『日本の財政収支が悪いので財政黒字を目指す必要がある!』と言われているので、世界中の政府や公的機関が信頼するIMF(国際通貨基金)データベースを使い、世界の財政収支の模範国、成功国を探す旅に出た....。

歴史的事実:先進国の財政収支■先進G7では7カ国中3カ国、イギリス、ドイツ、カナダしか財政黒字年度の経験がなかった。  けれども

・G20(G7除)では、11カ国中8カ国、ロシ

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国債(2)財政収支の成功国は...?

国債(2)財政収支の成功国は...?

前回の要約:
「国の借金」が報道される際に決まって
『債務残高対GDP比で250%、世界最悪』と言います。
国際的にも『議論のスタンダード』なのですが、
そもそも、それがどーーなの?

そこで第一人者の河村小百合さんはこんな指摘をしていると。
(別に嫌いとかじゃなく論文いくつも読んで勉強させてもらい感謝です)

政府債務残高規模の増加傾向を止めるには、
プライマリー・バランス均衡では不足、
一定の

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国家予算を虫の目線で:海上保安庁編(1)

国家予算を虫の目線で:海上保安庁編(1)

政治の話、財政の話、大きな話、抽象的な議論......は
「視点や前提の違い」だとか「価値観や意見の違い」で
【激論や論争になってしまう】のが常ですよね。

 虫の目でいこう。

 細かく、テーマを限定すれば
「単なる事実だけ」が「議論の必要性なく」確認できるから。

<海上保安庁の予算を見てみる!>なぜ海上保安庁か?

 まず「国土交通省は大型工事とかあるだろうし、予算の変動が大きそう。そういう

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