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「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」

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本書のタイトルを、あえて「建設・不動産のデジタル化〜FMBIMの活⽤〜」としたのは、建設・不動産の発注、所有、管理、経営の第⼀線にたつ多くの皆さんにBIMの有効性を証明し、BIM…
このマガジンを読むと、BIMを含む建物のデジタル化、FMBIMなど、建設プロジェクトにおける最先端…
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#不動産

「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」:その1  デジタル社会に求められる建物(建築・設備)のデジタルデータ

Ⅰ. デジタル社会に求められる建物(建築・設備)のデジタルデータ  「BIM (Building Information Modeling︓ビルディング・インフォメーション・モデリング)」という⾔葉は建設業界ではポピュラーな⾔葉だ。  しかし、発注者や不動産業界にとっては⾃分とは関係ない、あるいは⾃分たちにとって必要かもしれないが、自分だけでは扱うのがむずかしいデータで、⾃分の仕事とは関係ない⾔葉だと感じているのが実態だ。ましてや⼀般の⼈にとって、BIMは建築の専⾨家が扱

「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」:その2 2. 建物のデジタル化が必要な理由とは︖

2. 建物のデジタル化が必要な理由とは︖ 現代は、「ソサエティー5.0」の社会へ突⼊していると⾔われる。最初の「ソサエティー1.0」が狩猟社会、次の「2.0」が農耕社会、「3.0」は⼯業社会、「4.0」の情報社会である。それぞれにかかった時間をみると、狩猟社会は⼈類の歴史とともに数百万年、農耕社会は縄⽂時代以降で数万年、⼯業社会は数百年、情報社会は数⼗年。この勢いでいけば、次の「5.0」はわずか数年。現代社会は、ものすごいスピードで成⻑・進化していることがわかる。 現在のコ

「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」:その3 3 ビルの IoT とセンシング技術

3 ビルの IoT とセンシング技術3.1 センシング技術とは 「スマートビル」では、⼈の動きやビル全体の空調制御などにより、省エネルギーやユーザー満⾜度を上げるために建物のあらゆるデジタルデータが活⽤される。 そのデジタルデータの元となるのが、⼈感センサーや⾚外線センサーなどの各種センサーを⽤いて、⼈流(⼈の流れや⼈の集積度)、温度、明るさ、会議室の利⽤状況などであり、最近では、監視カメラなどの画像データなどがセンサーを⽤いたセンシング技術で取得できる。それ以外にも、加

「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」:その4 3.2.2 Society5.0 時代は、ビル内の状態を IoT センサーで把握し、AI で分析する時代

3.2.2 Society5.0 時代は、ビル内の状態を IoT センサーで把握し、AI で分析する時代 ビルの⽇常点検においても、BIM は⼤きな役割を担う可能性がある。 ⽇常点検において、各種機器の運転状況などを把握し、5G(⾼速⼤容量時代)を活⽤して、各種センサーにより、数分おきのビッグデータを取得することができる。 ① 空気の質の測定 ② 床壁天井(空間)の状態(温度、振動、⾳) ③ 運⽤状態の把握 ④ 損傷、故障の状態 ⑤ インフラの状態 ⑥ エネルギーの状態

「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」:その5 4. デジタルデータの活⽤はあらゆる分野で進む

4. デジタルデータの活⽤はあらゆる分野で進むリアルな都市をコンピューター上で同じように可視化する「デジタルツイン」技術。センサー、AI(⼈⼯知能)、ロボティクス、クラウド、5G(第 5 世代移動通信システム)など最先端の技術を統合したものだ。現実の都市問題の解決に、デジタルツインの活用が始まっている。 ビル管理でも、デジタルツインで作られたコンピューター上のビルにおいて、空調の改修や環境改善を図るようなシミュレーションを⾏い、そこでの結果をもとに、実際のビルを改修するな

「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」:その6 4.4 ロボット活⽤(清掃ロボット、警備ロボット、搬送ロボット)

4.4 ロボット活⽤(清掃ロボット、警備ロボット、搬送ロボット) オフィスビルにおけるロボット活⽤は、働き⼿不⾜もあり、ロボット導⼊が喫緊の課題となっている。特に、清掃や警備など、従来⼈⼿に頼っていた分野をロボットにおきかえることで、⽣産性を⼤きく改善できることが可能となる。 また、オフィスビルにおけるロボットの⾃律的なエレベーター搬送についても、エレベーター・メーカーとの技術的課題解決が可能となってきており、⾚外線センサーの活⽤や Wi-Fi での通信⽅式の採⽤などによ

「建設・不動産のデジタル化 〜FMBIMの活⽤〜」:その7 5. AI、IT を活⽤したスマートビル、スマートシティに必要なデジタルデータ

5. AI、IT を活⽤したスマートビル、スマートシティに必要なデジタルデータ5.1 スマートビルディング スマートビルディング(以下、「スマートビル」という。)とは、IT、AIを用いたビル管理により、施設の運用効率を高め、ワーカーの生産性を向上させ、環境にやさしいスマートな(賢い)ビルを言う。 一般的にはIoTの活用により、建物中に張り巡らされたセンサー等が、従業員一人一人の場所、室内の温度や湿度、照度等を計測し、そのデータをもとにオフィスの環境を自動制御することによ