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Takuya. O
2018年10月23日 22:33
仕事に悩む人への処方箋、みたいなイメージで読み始めたら、全然違った。目からウロコというか、けっこう衝撃的な話のように思う。 『なぜ働くのか』の著者、心理学者のシュワルツ氏が焦点を当てているのは「人間に関する理論が人間を作ってしまう」ということ。心理学でいう自己予言成就である。 例えば、「人間は利己的である」という理論が”発見”され、世の中に広まってしまうと、人間は自分たちは利己的なものだ
2018年10月10日 21:10
以前、知り合いの女性が、タイにインターンで行くかもと言っていたのを耳にしたことがある。あれもコールセンターの仕事関係だったのかもしれない。コールセンターは沖縄などにもあり、いかにも東京や大阪の本社にかかっているように思えて、その実、遠い地方に電話がつながっているとも聞いたことがある。それがタイにも広がっているのだろう。アメリカの企業のコールセンターはインドにあるとも聞く。 『だから、居場所が
2018年9月20日 19:21
以前『ザ・コーヴ』という映画が話題になった。日本の太地町のクジラ漁について取り上げたアメリカのドキュメンタリー映画だ。ドキュメンタリーと言っても、太地町の人々を悪と決めつけ、それに対抗する活動家を正義のヒーローとして描くものである。日本では、ドキュメンタリーとは中立で事実に忠実であるものと理解されているが、海外ではドキュメンタリーも監督の表現方法のひとつで、伝えたいメッセージに沿って撮影・編集を
2018年9月1日 18:42
欧米では安楽死を法律で認める国が出てきている。スイス、オランダなどがそうで、アメリカでも州によって尊厳死という名で認められている。とはいえ、どこも全面的にOKというわけではなく、反対論もある。そうしたい人がいるなら権利を認めようという感じのようだ。『安楽死を遂げるまで』というノンフィクションを読んで、そんな世界の安楽死の現状を初めて知った。 安楽死をしてよい条件や、承認のプロセスもいろいろと
2018年7月12日 16:17
一般的な文脈に乗らない「無意味な」ことが妙に心に残っている。そんなことが自分の日常にもある気がする。『断片的なものの社会学』には、社会学者の岸政彦さんが研究などを通じて出会った、一見無意味に思えるような会話ややりとり、それについての考察が書かれている。例えば、沖縄の歴史の聞き取りをしているときに、外で取材相手の家の子どもが「犬が死んだ!」と叫ぶのが聞こえた。インタビューされている父親は一瞬だけ