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2014年6月の記事一覧
バナナがもうすぐ全滅してしまうかも?
近い将来、バナナが食卓から消えるかもしれない。そんな懸念があることを、『バナナの世界史―歴史を変えた果物の数奇な運命』という本を読んで知った。
バナナは不稔性といって、種がほとんどできない植物である。だから、増やすときは根っこのかたまりを植え替えて、そこから新しい木を育てる。増やしやすい反面、できる木はすべて同じ遺伝子を持つクローンであり、いったん病気が出ると、一気に被害が広がってしまう。
実
関係性を表現するおもしろさ
翻訳の活動をしていたときに、自分が書き加えた接続詞を校正担当の人に不要だと指摘されたことがあった。原文にない言葉なので、その指摘ももっともだったのだけど、自分のなかでは必要な気がするのになあ、と、ちょっとすっきりしない気持ちだった。
その後、最近になって、古賀史健さんの本や、野矢教授の本を読んだら、接続詞に注目されていた。論理展開を考えるうえで、接続詞は重要だという。
そんな流れで今回読んだの
整理することが流行ってるんじゃないか
自分がいる世の中は、いったいどうなっているんだろう? それを知りたい欲求がある。裏を返せば、自分がどういう社会に住んでいるのか、よくわからないということだ。
よくわからないから知りたい? 理由はそれだけではない。たぶん、他の人がどう暮らしているかを正確に知ることは、自分が生きるうえで有利な情報になることがあるからだ。
たとえば、どの職業の人がどれくらいの年収をもらっているか、どういう環境でどん
ファンタジーだけどリアルな旅情
これぞ旅だという感じがした。新しい東南アジアの国を発見した気分になる。
『高丘親王航海記』という本を読んだ。
時は昔、平城京の時代に、日本の親王が天竺を目指して旅に出る。まず船で中国に渡り、そこから南方へ海路で移動する。その船が嵐に遭い、方角を見失い、そんなときジュゴンが海の上に顔を出し、人間の言葉でしゃべりかけてきた……というところに来て、あれ?これ実話じゃなかったの!?と気がついたのだが、
自分たちとは違う次元にいると思われること
『憲法九条の軍事戦略』という本を読んだ。
タイトルの意味するところは、九条を維持したうえで、どうやって日本の軍事戦略を考えていくか、ということだ。憲法九条は原則として戦争をしないという内容だけれど、そのこと自体が軍事的な戦略として使えるんじゃないか、と、この本の著者は主張している。
なるほど、わかりやすいなと思ったのは、「平和国家としての日本のイメージを戦略的に使おう」という考え方。国連の平和
クリエイティブを殺すのはコンセンサス
電通のコピーライターが書いた『新・コピーライター入門』という本を読んだ。
電通とか聞くと、自分とは程遠い世界の話が書かれているんじゃないかと身構えてしまうけれど、意外とよかった。文章の仕事をしている人とは共感できる部分がある気がして、コピーライターも悪くないもんだなという気持ちになる。
この本では、How to sayの前にWhat to sayが大事ということや、絵に対してどういう言葉をつけ
印象に残る文章の背景には生活がある
前に読んだ、『文章は接続詞で決まる』という本の中に、例文のひとつとして、尾崎一雄の文章が紹介されていた。それ以来なんとなく気になっていたので、尾崎一雄の『暢気眼鏡・虫のいろいろ―他十三篇』を読んでみた。
尾崎一雄は明治生まれで、この本では昭和初期ぐらいの時代のことが描かれている。ジャンルとしては「私小説」だそうだ。
私小説という言葉は聞いたことがあったけど、具体的にどういう小説を指すのかはっき
作り手の聡明さも一目瞭然にする表現方法
情報、とくに統計的な数値などをビジュアル化して、わかりやすい図版にしたものが「インフォグラフィックス」と呼ばれて、最近Webを中心としたメディアで流行している。
情報をいかに整理して形にするかは、自分の中の課題でもあったので、
『ビジュアル・ストーリーテリング』という本を読んでみた。第一線の人は、どうやって情報をビジュアル化して、まとめるあげているのか知りたいと思ったのだ。つまり、情報整理の具体