クリエイティブを殺すのはコンセンサス
電通のコピーライターが書いた『新・コピーライター入門』という本を読んだ。
電通とか聞くと、自分とは程遠い世界の話が書かれているんじゃないかと身構えてしまうけれど、意外とよかった。文章の仕事をしている人とは共感できる部分がある気がして、コピーライターも悪くないもんだなという気持ちになる。
この本では、How to sayの前にWhat to sayが大事ということや、絵に対してどういう言葉をつけるかなど、コピーライティングの基本的なことも押さえられた。
でも、それよりも印象に残ったのは、カンヌ広告賞のディスカッションで出たという「クリエイティブを殺すのはコンセンサス」という言葉。思わず膝を打ちたくなる。こういうことが、今まさに自分の中で引っかかっていたのだ。
多くの人が関わるような仕事の場合、いったん合意や承認を得てしまうと、それを壊すような改善案を出すのが難しくなってしまう。再度合意を取るための手間に負けてしまうのだ。そこを柔軟に対応する仕組みをあらかじめ考えておく必要があると思う……
というふうに、いろいろと自分の仕事について考えるトリガーになったのだった。
『新・コピーライター入門』
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