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【始め方】いちばん簡単な糠漬け【楽しみ方】
糠漬けは、やたらめんどくさいイメージ(毎日混ぜないといけないとか)があるけど、やってみると思ったよりずっと楽だし、簡単。
冷蔵庫に入れとけば数日ほっといても大丈夫だし。
漬けるものも色々試してみれば楽しいし、糠床の発酵度や入れたもので日々味が変化して面白い。
材料もそんな高くないから、嫌になったら捨てればいいだけだしね。
一番最初にすること
スーパーの乾物売り場をよく見ると、多分どこのスーパーにも「糠漬けの素」みたいな袋入の粉が数百円で置いてあるはず。
「米ぬか」でも、液体の「浅漬けの素」でもなく、「糠漬け(糠床)の素」ね。(ネットにも売ってるけど、数十個のまとめ買いか、普通より高い商品しかないと思う)
で、そいつを2袋くらい買ってきて、大きめのタッパー等の適当な容器(冷蔵庫に入るサイズ)に入れて、少しづつ水を入れながら混ぜて、柔らかめの粘土くらいの硬さまで捏ねたら、糠床のできあがり。
あとは、そこに適当な野菜を入れて、蓋して冷蔵庫に入れておけばいい。
それだけ。
※
文末に追記あり
最初は発酵を進めるために毎日混ぜた方がいいけど、しばらくしたら数日混ぜなくてもなんともない。
うちの糠床は、4~5日ほっといても平気。
野菜買ってきて「これ、使い切れないかも」とか「微妙に余っちゃった」と思ったら、糠床に突っ込めばいい。
生のままより圧倒的に日持ちするし、糠から出して切るだけで小鉢が1品増えるわけ。
最高。
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昆布とか唐辛子とか色々入ってる
野菜を漬け始めたらすること
野菜を入れて1日もすると、野菜の水分が抜けて糠床に水がたまる。
その水を「捨てろ」と言う人も多いけど、あれも旨みなので、混ぜ込んでしまった方がいいと思う。
あんまりにもびちゃびちゃになったら、「煎り糠(米売り場にあるけど、無いスーパーも多い。米屋には必ずある。たけのこの季節になると出回るはず)」を入れ、塩を足して、元の硬さまで戻す。
少しの水なら、乾物(煎り大豆、干し椎茸、昆布、切り干し大根など)を入れて水分を吸わせてもいい。
切り干し大根は、そのまま洗って塩昆布と刻みネギと和えたら、めちゃくちゃ美味しい酒のつまみになる。
切り干し大根や大豆など、細かいものを漬ける時は、お茶や出汁の袋に入れて漬けるといい。
野菜を漬けるとき、塩で表面をこすってそのまま入れると、細かい傷がついて漬かりが早くなるし、同時に塩の補給もできる。
が、当然 塩辛くなりやすいので、半日ほどで1度混ぜた方がいい気がする。
塩で擦るひと手間は一般的なやり方だけど、私としては「急いで漬けたい時以外はやらなくていいかな」て感じ。
何を漬けるか
基本的に、生で食べられる野菜ならなんでも漬けられる。
葉物野菜は薄いから半日くらいで浸かる。
キュウリは、1日かな?
大根 人参は3日くらいだけど、小さく切ればもっと早く漬かる。
ゴボウは、軽く茹でてから漬けると美味しい。
ナスは皮が強く、そのままだとめちゃくちゃ漬かりにくいので、縦半分に切ったり、皮に切れ目を入れた方がいい。
プチトマトに楊枝で穴を沢山空けて漬けると、皮の中が柔らかくなって"ダシ汁爆弾"みたいになる。
山芋は、使って余った分を糠床に入れておくと変色せず長持ちするし、そのまま漬物としても、すりおろしてトロロにしても美味しい。
とろろ蕎麦などにすると、案外、糠臭さはそんなに感じない。
仕上がりの目安
出した時にヘロヘロになってたら、漬かってると思っていい。
ちょっと食べてみて、漬かりが浅かったらまた糠床に戻せばいいだけ。
アレンジ
キュウリは、サンドイッチやサラダに使うと美味しい。
ハムやチーズのサンドイッチに入れると、料理ができる人ほど「これ、どうやって作ったの?」て言う。
刻んでコールスローに入れるのも美味しい。
玉ねぎの糠漬けをみじん切りにして納豆に入れても美味しい。
よく漬けた玉ねぎをタルタルソースにすると、上品で美味しい。
ていうか、個人的には玉ねぎの糠漬けが1番美味しいと思う。
次が長芋。
キュウリは絶対に美味しいし、ご飯がめちゃくちゃ進むので、困ったらキュウリ漬けときゃいい。
チーズや茹で卵を漬けると、スモークしたようなイメージに仕上がる。
魚や生卵の黄身をつける人もいるらしいけど、動物性の物を生で漬けるときは、糠床を少し取って別容器で漬けた方がいいかもしれない。
糠床を自分好みに育てる
出汁をとったあとの昆布や、ミカンの皮、余った生姜、ニンニクも入れると風味が加わって美味しくなる。
生姜も、ニンニクも、匂いがしなくなった頃に出してスライスしたら美味しく食べられる。
何を入れるにしても、初めは少しにして様子をみながら増やしていった方が安全。
昆布とか、意外と入れすぎたらしつこくなる。
糠の代わりに、きな粉を入れることもある。
初夏に出まわる山椒の実を入れる人も多い。
たまに気が向いた時に輪切りの唐辛子をバカほど入れて真っ赤にしてみると、2、3日だけピリ辛の漬物ができる。
唐辛子には殺菌や発酵を抑える効果があるので、たまーにやるといいと思う。
辛さは数日で消える。
糠床が変になった時は?
糠床から酸っぱい匂いがしたり、漬物の酸味が強くなりすぎたら、糠を足して、塩を多めに入れると何とかなる。
それでもダメなら、唐辛子をたくさん入れてみる。
最終手段としては、重曹を少し入れる。
もし、嫌な匂いになってしまったり、カビたり、腐った匂いになったら捨てた方がいい。
カビ対策としては、手を綺麗に洗ってから混ぜるのは最低限のこととして、糠床を最後に平らに整えて、容器に着いた糠を濡れ布巾で拭き取る手間を惜しまないこと。
まとめ
冷蔵庫に入れといて、混ぜる時は綺麗な手で。
なんか分からなかったらググる。
基本それだけで大丈夫。
なんせ、めんどくさいことはそんなに無いから、気軽にやってると楽しくなるよ。
私はかなり放ったらかしにしてるけど、捨てるほど変になったことも、カビさせたこともない。
長い時間家を開ける時や、一旦やめたいときは、冷凍庫に入れといたら年単位で保存できるらしいよ。
やったことないけど。
なんせ普通に楽しくて美味しいので、よかったら糠漬け初めてみてね。
で、始めたら「始めたよ」て教えてくれると嬉しい。
※追記
糠床は、袋の中に練った糠床が入ってて「袋のまま漬けられる」タイプのものも出回っていますが、私がそちらをあんまり勧めないのは
その商品の味が好みじゃなかった場合、調整しにくい
アレンジがしにくい
水が出た時、糠を足したりしにくい(水は捨てやすいかもしれないけど)
少ししか漬けられない
という理由です。
当然、袋入りで練ってあって発酵も進んでるものの方がスタートは早いと思います。
しかし、糠漬けの素も商品によってかなり味が違うようです。
ですから、「もし最初すごく塩っぱかったら、糠を足す」「旨みが少なかったら出汁系のものを入れる」という、味の調整作業ができた方がいい。
そういう調整をしながら、少しづつ自分の好みの糠床を作るのが、糠漬けの楽しさでもあると思います。
※追記2
出来てすぐの糠床は、すぐに「自分好みの味」に仕上がるかどうかは分かりません。
まず、抵抗がなければ出来上がった糠を少し食べてみてください。(最初の糠の状態や味を覚えておくと、今後調整がしやすくなります)
そして、野菜の端っこや皮などを漬けて、半日くらいで出して、味見してみましょう。
そこで、あまりにも塩っぱい、塩気が足らない、旨みがないなどがあれば、必要なものを足して調整しましょう。
発酵が遅い(酸味が無い、漬かりが遅い)と感じたら、少し温度の高いところに置く(冬場の暖房のない室内、夏場なら野菜室など)ことと、頻繁に混ぜることで発酵を進めることが出来ます。
塩気に関しては、何度か漬けていくと落ち着くものです。
最初の数日は、十分に発酵が進むまで野菜の捨てる部分などを漬けて、味見だけして捨てる(捨て漬け)を続けてもいいと思います。
私としては、捨て漬けにせず、軽く半日くらいで出して浅漬けとして食べるのがオススメです。