
『傷跡の日』社長日記番外編
よしなしごと【気まぐれ選132】
やあ、どうも。
巷間(こうかん)、空気と漢字が読めないと言われている、社長のアソです。おや、ウケないか。まあいいや。
8月9日(日)、長崎に行ってきた。
東京にいても何もすることがないので、秘書が地方のイベントをブッキングしたのだ。朝早く起きて羽田から飛行機。8:12発、JAL1841便で長崎空港着9:38。高速に乗って会場着10:34、式典でごあいさつするだけの仕事だ。
昼前に終わって、JR長崎駅の近くにあるベストウェスタンプレミアホテルで昼食。15階のレストランからは長崎の港が一望できる。
マスハゲ専務と落ち合った。あとは彼が仕切ってくれるので気が楽だ。
夕方までグラバー邸でも見物したいのだが、長くいるとみんなが迷惑するらしく、飯を食ったら早く帰れと言われた。
また高速を走って空港へ戻る。道路はよく空いている。空港で福砂屋のカステラを買う。
15:28発JAL1850便クラスJ。少し疲れたので、帰ったら気分転換に散髪に行くことにして、乗る前に予約を入れた。
5時過ぎに羽田に着いて、その足で高輪のホテルパシフィック、行き付けの散髪屋へ。
いつものようにね、と言う。店主は何も言わないが、櫛さばきで少し髪が薄くなっているのがわかる。
髪を切られながらテレビを見ていると、司会者のアナウンサーがフリップを手に、「さて、この字は何て読むのでしょうね?」 とニヤニヤしながら問題を出す。
「傷跡」、簡単な漢字の問題だ。
「しょうせき」だよ。決まってるじゃないか。
「さあ・・」と言ったきり、店主は黙っている。6:32高輪のホテルを出る。
軽く飲みたいが人目があるので、仕事場ということにして借りている帝国ホテルへ行く。6:47到着。どうも気になって、書類の整理をするといって部屋に入った。
秘書に、以前八重洲ブックセンターで買った国語辞書を持ってくるように指示する。
さて、おもむろに辞書を見る。何度も何度も、開いてみる。
「し ょ う せ き」・・てのは、この辞書には載ってないのか?
9:35、帝国ホテル発。9:41帰宅。
2009年8月9日、この日アソ社長の胸に大きな傷跡(きずあと)が残った。
※この記事は「首相動静」をもとにしたフィクションです。久しぶりの社長日記・・。
【よしなしごと0324・2009年8月10日 (月)掲載】
2025注記:
新聞の端っこに載っている『首相動静』をもとに、時の総理を社長に仕立てたウソ日記。安倍首相(第1次内閣2006-2007の終盤)とそれを引き継いだ福田首相(2007-2008 の1年間)の毎日をまとめてブログネタとして記事にした。(noteでの復刻版は下記からご覧ください)
福田首相の後の麻生首相はさすがに飽きて連載にはしなかったが、漢字の読み間違いなどネタの多い人で、時々書きたくなった。というのがこの社長日記番外編で、長崎原爆投下の式典に出かけた日の出来事(憶測混じり)である。
【よしなしごと】シリーズは『tanpoPost』に2004~2013年にかけて掲載したブログ記事です。エッセイ風のショートストーリー、パロディ、ニセ論文、小ネタ、などなど。思いつくままに書き散らした小文をランダムに【選】としてご紹介します。お付き合いいただければ幸いです。