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美少女を羨ましいと思った、心の中の十八歳の少年 -三十代の男がギャルメイクで夏祭りに行った話-
本日は国際男性デー。それに合わせて夏思い出とジェンダー的な話を。
私は若い頃、特に十代後半くらいの頃から、女の子が羨ましいと思っていた。
女の子は綺麗だ、可愛い、そういう存在として扱われる。扱わなければならない。
セーラー服、メイド服、浴衣、アイドル衣装……それらの華やかな格好をして、スポットライトを浴びるのは女子の特権だ。
女子同士で可愛いと褒め合い、男からも可愛いと言われチヤホヤされ、自己肯定感上げながらキラキラした青春を過ごせる、それが自分から見た女子という存在だった。
女性からしたらふざけるなと思われるでしょう。
そんなのはごく一部だ! 一部の美少女かアイドルだけだ! 舐めとんか! と。
今はそれもわかります。けど、若い当時はそう思っていました。
男が女子と同じことをしようとしても、そうはならない。
できないことはないだろうけど、かなり条件が付けられるし、それでも女子と全く同じにはならない。
実際、しようとすると顔をしかめられたり、馬鹿にされたりすることもあった。
例えば写真一つとっても、女子の自撮りや記念写真は普通だしキャッキャし合う材料になるけど、男が自分の写真を上げるのはナルシストとか言われる。
華やかでチヤホヤされる女子を、怨恨の羨望の眼差しで見つめる、そんな暗い暗い少年だった。
流石にこの歳になるとそこまでのことはないし、なんなら演劇とかやってた分、男女含めて人より華やかな扱いをされることは多い人生だったと冷静に考えれば思う。
多分、この難儀な性格のせいで、人に気を遣わせたり、嫌な思いをさせたこともあっただろうと反省することも……。
それでも、この世の不条理を許さないと心に刻んだ十八歳の少年は私の中にいて時折顔を覗かせるのだ。
「女子はいいよなぁっ! 華やかな服着て、写真撮ってSNSに上げたりして、キャッキャ、チヤホヤし合って! 男でも、陰の者でも、美少女みたいなことしてぇよぉぉぉぉぉぉっ!」
はてさて、こういう怨念や呪いのような感情は、一つ一つ処理して成仏させるしかないわけです。
「じゃあ、やってみよう。女子みたいに浴衣着て、がいな祭り行きましょう」
そう言ってくれたのは私の妻だった。
がいな祭りというのは、私の地元で一番大きな夏祭りだ。
こうして、今年の夏、私は女子になって夏祭りに繰り出すことになった。
皆で連れ立って行って、目標はナンパされること。
変身、そして祭りに繰り出した様子はこちら。
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![](https://assets.st-note.com/img/1668856039066-5Xl950bFRy.jpg?width=1200)
メイクのコンセプトはギャル。ヘアスタイルはハーフツイン。これは私が黒髪ロングに並んで、好きな女子のヘアスタイルだ。女子はヘアスタイルも自由度が高くていいなと思っていた(女性からは、女でも人を選ぶ髪型だと突っ込まれる)。エヴァのアスカがしてるやつ。図らずも推しと同じ髪型。
せっかく変身したので写真撮影。
![](https://assets.st-note.com/img/1668856062371-bDX7Txbbpe.jpg?width=1200)
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写真の撮られ方にプロの指導が入る。
顎を引け! 上目遣い! ギャルのテンションはこう! 自分が世界で一番可愛いと思って!
お祭りに繰り出した様子は上記のYoutube動画を参照。
まあ、当然ですが、女性のかっこうでお祭りに出るなんていうのは初めての体験ですので、最悪、職質くらいは覚悟していましたが、意外と人に変な目で見られたりはしませんでした。
というより、人がごった返してて他人を気に掛ける余裕なんてない状態。
ナンパが目標と言いましたが、なんかもうそういう空気じゃなかったです。
での満足でございます。実際、されたらそれはそれで困るし。
心に燻る、どす黒いものを一つ、成仏させられたのではないかと思います。感謝であります。
ちなみに、女性のかっこう自体は過去にハロウィンでしたことがあります。
今回で、黒髪ロングとハーフツインという、自分の憧れだったヘアスタイル二つをクリアできました。
![](https://assets.st-note.com/img/1668856309253-gH9ykBHT5F.jpg?width=1200)
ちなみに、最近はLGBTなどは色々とセンシティブな存在になっていますね。
なので、気を遣わせてしまってはいけないので、一応、明言しておきますが、私はそっちの気はなく内面は男そのものです。
なかなか理解されづらいけど、女になりたいとか、性自認が女だとか、女装が好きとかでは無く、
なんていうか、昔、ポケモンのアニメでコジロウがミスコンに出て「私の美しさに性別は関係ないのよ」みたいに言ってたエピソードがあった記憶があるんですが、そういう生き方って良いなぁと思ってます。
なんとなくですが、心に美少女が住んでいる男性は多いのではないかと思い出す。
そういう方は、一度、解放してみるのもよいのではないでしょうか?
以前、ジェンダーレスの方が「性別に縛られず自分らしく好きな格好を」と言って称賛を浴びているのを見ました。
自分は十代の頃から同じことを言ってますが否定されることの方が多かったです。
正直、そういうのって容姿が女性寄りでLGBTとかにだけ許されてる、とどのつまり、ルッキズムとジェンダー差別じゃないかと思う。
男性も、男性らしいまま自由にあれる世になればと思います。
おまけ
女装した時に友人と撮った小ネタ動画「オタクに厳しいギャル」