18歳、冬、受験。そんな早朝の思い出を思い出す。
寒いから家から出たくない…
そんな日もあるさ。そして二度寝。（過眠期です、いや、冬眠かも笑）
でも、
寒い×早朝、には思い出があるな。
それは、まだ私の歳ではセンター試験だったその頃の話。
もちろん、受験生の年ね。
当時から抑うつ状態でみんなほど勉強は量も質もできていなかったけど、
日が近づくにつれ、勝手にしゃっきりし出した。
そのひとつが、「早起きの練習」。
寒いよ？ 布団から出たくないよ？
でもセンター試験当日は真っ暗な中家を出発して、始発から2番目の電車に乗って、遠い試験会場へ行くんだよ？
こりゃ生活リズムを朝型にする必要があるよね。
最初はしんどかったけど、毎日のささやかな楽しみができた。
起きて、1階に下りて、朝ごはんを食べる。
で、歯を磨いて、2階へもどる。
我が家は、階段から上がるとまず、東の窓と対面する造りになっている。
朝起きて下りていくときは真っ暗だったのに、
ほのかにあかい。
え？っと思ってしばらく見ていたら、あかの下がオレンジ色になってきたじゃん。
気がつけば、真っ暗だった部分は、あかみががったむらさきに、なっているじゃん？
懐かしき18歳、18歳にして初の、日の出を見たのだ。
日の出って、まるい太陽がいきなり出てくるんだと思い込んでいた。
ちがうんだね！
まずほのかなあかいろ、その部分が次にオレンジ、空全体が真っ暗から解放されたころにようやく、まんまるの、目玉焼きよりうんと濃いオレンジの太陽が、姿を見せるんだね。
知らなかった…
でも感動した。
もうちょっと大きくなってから知ったけど、夏はまたちょっと色合いがちがう。
今は知っている。
私は、冬の朝日が好きだ。
朝焼けって言葉も知った。ピンク、サーモンピンク、オレンジ、黄色、雲。
毎日早起きして、今日は晴れかなーってちょっと期待して、また一段ずつのぼって戻ってきたときに、ほのかなあかが見えた日は。
やったー！
嬉しかったな。
不携帯族の初心者スマホで写真撮ったよ。
不携帯族だからバックアップ取ってなくて、今になって後悔しているよ。
2025年になって。
今年1回だけ、朝、散歩に行けた日があった。
ん？ 今ならまだ間に合う？
何が？って、日の出時刻に。
月日が流れて、近くにおうちができて、残念ながら階段と向かい合う風景はそのお宅の壁になってしまった。
どこか高いところへ。
よし、行こう！まだ間に合う！
歩道橋まで行った。まだ時刻は少し早いらしい。ほのかなあかが、見当たらない。
そうだ、うちの地区の小高いとこへ行こう、あそこならもっと高い！
正月太り、日頃からの運動不足、普段坂道に慣れていない…
そんなことでいつもなら自分でツッコミ入れるけど、清々しく、リズミカルに歩を進めた。
さすがに息があがったけど、平静を装う。誰もいなかった。自意識過剰。はい、ツッコミ。
振り返ったら、ほのかなあかは終わるころだった。うんと濃いまんまるオレンジ太陽の番だった。
スマホ、スマホ。
1枚1枚、色、太陽の出具合がちがう。
（知っていたから、帰宅後、そこを要チェックしてご満悦。）
太陽が昇りきるまで、私はその一点を見つめ続けた。
やったー。 今日も晴れなり。
帰るか。
そしたら老夫婦が日課らしき散歩に見えたので、恥ずかしがってそそくさ退散。
帰りの歩道橋では、もう太陽はサラリーマンとか学生を送り出す立派な姿になっていた。ように見えた。
凛々しき、きんいろに輝きながら、あおい空とともに。
寒波が来ると聞くと凹むけど、
晴れた日こそまたあの山まで行こう！そう思う。
そしてまた思い出す。
センター試験前日。受験生は早くに下校し、明日に備え各々自宅で過ごしていたであろう午後。
急に雨が降り出した。
なんじゃこれ！？
一瞬の出来事だった。
そして忘れもしない。虹🌈が、それも特大アーチがダブルでキラキラと。
後日談、センター試験後、国語のH先生も見たらしく、「君たちなら大丈夫！」とチラシを各クラスに届けてくれた。
そして、「私も俺も見た！すごかったよな？」と言いあった。
補足でセンター試験2日目は雪で大騒ぎだったことも。
今日も寒い。下を向いて縮こまって歩きがち。
でも冬の空って、おもしろい。
だから明日こそ見上げてみようかな。
早起きしてみようかな。
もうすぐ共通テスト。
受験生の皆さん、その家族の方、関係者の方。
ここまでくれば、単語帳とにらめっこするのもアリだけど、胸を張って、空を見てみるのもいかがでしょうか？
受験は関係ないや、という方々へも。
寒いこの時期は日の出が遅めなので、通勤中に被る方もいらっしゃるかもしれません。
コーヒー1杯飲むように、朝の空を見てホッとつけるかもです。
明日も素敵な1日になりますように。