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台湾ひとり研究室:翻訳編「#28翻訳に必須の、あの仕組みを取り入れます。」
台湾書籍《大港的女兒》 の翻訳者が、日本版の刊行前後の進捗をリポートしていく有料マガジンです。公開から1週間は無料でお読みいただけます。第28回は、翻訳書制作に必須のネイティブチェックのお話です。
そもそもどのくらいの語学力?
自分がこんなふうに台湾に長期滞在する前は「台湾に10年以上住んでいたら、現地の言葉はペラペラなんでしょ?」と思っていました。ところがどっこい、40の手習いとなった中国語は遅きに失したのか、聞き返されたり、確認されたりはいつものこと。つまり、まだまだ四苦八苦している状況です。
「話す / 聞く / 読む / 書く」という言語の4技能でいうと、英語学習者の調査では「話す」の難易度が高いという結果があるようですが、私個人の感覚では「聞く→話す→読む→書く」の順に難易度があがっていきます。
ちなみに私が通っていた台湾師範大学の大学院では、台湾政府公認の語学力測定試験TOCFL(Test of Chinese as Foreign Language)を受験して「Level3」、もしくは日本でも実施されているHSK(汉语水平考试 / Hanyu Shuiping Kaoshi)なら「5級」が卒業条件でした。TOCFLのスコアを見直すと、聴解はLevel3、読解はLevel4と判定されていました。
中国語試験のことをご存じの方はよくわかると思いますが、決して「めっちゃすごいね」的なレベルではありません。自分の中国語力を信じるわけにいかない、という段階です。そこで「そんなのが翻訳できるの?」という疑問をお持ちの方、そのご心配は誠に正しい。
では、どうするのか。本書については、担当編集さんに提案し、こんな対策を設けることにしました。
誤訳を防ぐために
勝手口から見た台湾の姿を、さまざまにお届けすべく活動しています。2023〜24年にかけては日本で刊行予定の翻訳作業が中心ですが、24年には同書の関連イベントを開催したいと考えています。応援団、サポーターとしてご協力いただけたらうれしいです。2023.8.15