誰かを育てるということは、自分自身にとっても修行になる。
24卒新入社員も入社して半年は経過し、徐々に、自分が何をしているか、分かってくる頃じゃないかと思う。
そういえば、私は、9月4日に講師Debutしたのだった。「FORTRAN入門」という5日間のコースでご受講者はあまり多くなく、4-5人だったような気がする。いや、もうちょっといらっしゃったかもしれない。
新入社員がいきなり5日間のコースでデビューというのは、今だとあまりないのだが、当時は、まだまだBasicなコースもあったのでそんなことが実現したのだ。たぶん。
講師は、Debut前、先輩の前で何度も模擬講義をする”レビュー”というイベントがあり、これがなかなかにハードなものだった。現在ももちろんハードである。
これを乗り越えた暁に、本物の受講者を前にしたら、皆さま、とても和やかに参加され、素直に質問してくださったり、演習でできたことを喜んでくださったり、「本物のお客様というのは何と優しいのだろう!」と思ったことをよく覚えている。
でも、これって、事前に相当厳しい訓練を受けていたからこそであって、練習の時に優しくやっていたのでは、本番ではどうにもならないことは明らかである。
話は変わるが、そういう何もできない新入社員や第二新卒、ある程度は仕事できるが、この組織では新規参入者である中途入社者の育成に関わる人は、自分にできることを簡単にはできない後輩(年齢は関係なく)に、イライラしたり、「これで伝わらないなら、どう教えればよいのだろう?」と戸惑ったりするものだ。
イライラしていく挙句に声がとげとげしくなったり、「後にして」とじゃけんに応じてしまったりすることもあるかもしれない。
だけれど、初学者というのは、そんなに簡単になんでもかんでも理解できるものではない。自分は既に熟達していると、「分からない人」の気持ちが分からないものなのだ。
OJTに関わるということは、人生の修行である。
自分はどうやって理解したのだろう?と過去を思い出したり、
一つの仕事でもタスクに分解してみることで、教え方、経験のさせ方のプロセスが見えてきたり、
いろんな創意工夫をしないと相手もそれができるようにならないのだな、ということを日々実感する経験になる。
その結果、忍耐強くなったり、多少のことには動じないおおらかな気持ちが育ったり、他者全般に対して寛容になったりするはずである。
子育ては親育て、みたいな言葉があるらしいが、
後輩育成は、自分育成でもある。
今朝のVoicyは、そんな話、、、ともいえるし、たいていの場合、noteに書いていることと放送内容は、微妙に違うので、一粒で二度おいしい、を楽しんでいただきたい。