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僕の旅

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ルーツを探した旅の記録。
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#日記

父、伯父の子供時代

父、伯父の子供時代

父の死4月25日、父が亡くなった。誤嚥性肺炎で入院し、一進一退の体調だったので、ある程度覚悟はしていたから冷静に対応できた。とは言えコロナのご時世で見舞いには行けず死に目にも会えなかったのは悔いが残る。後から思うと「泣く」タイミングを失ってしまった。
前日、「1日前」の写真が送られて、「やばい」と直感した。でも、コロナだから面会は叶わないだろうと思い、焦るような感じにならなかった。一応ダメ元で妹に

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母と俺

母と俺

齢八十二の母。
先月、母は七十才で死ぬと思うと俺に言った。もうこんな調子だと八十まで生きられないと、思い詰めるように。俺は少しの戸惑いと寂しさが一気に込み上げる。でも気持ちを切り替えて、そんな母に明るい口調で聞いてみる。
「母さん、今いくつ?」
しばし考える母。
「六十三」ニヤッと笑いながら答える。
ボケてるのか本当にそう思っているのかもう一度同じ質問をした。
「で、いくつ?」
母の目を見て微笑み

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母に聞く

母に聞く

前回帰省した時、母方の母方を辿った。
よく考えたら自分の曾祖父は母にとって祖父。実際に会っている。実像を見ているのだ。
その母は最近認知症になった。まだまだ軽いが調子の悪い時は時系列が支離滅裂になる。

今日は調子よく曾祖父の話を少しした。
いつも小綺麗にしていた。
着物のコートを着ていた。
頭がよく、やり手だった。
小遣いを貰った事がない。
などなど、母にとって優しい祖父ではなく遠い存在で、母曰

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春は曙

春は曙

清少納言の言う通りだった。
帰省するため朝4時起床し朝メシもコンビニで調達。筑豊を通り過ぎる頃、国語で習った枕草子を思い出す。‥それしか知らないやけど。
肌寒い感じもなくしっとりと包み込まれるような大気に、生きててよかったとしみじみ思う。

実家の整理を行う。
自分の物、祖父母の物。ルーツの手掛かりがみつかればいいな。