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地味にスゴイ! 亜鉛
突然ですが。亜鉛というとどんなイメージが浮かびますか?
「味覚障害」、「セックスミネラル」、といったところでしょうか。男性的なイメージ。わたしもそう思っていました。あんまり縁ないかもって。
でもオーソモレキュラーを勉強して、見方が180度変わりました。そして、日々欠かせないものになりました。こんなに大事なものだったんだ!
今日も身体のすみずみで活躍している
亜鉛は、体内で300種類以上の酵素にかかわっています。
と書くと。「?」となってしまう人も多いかもしれませんね。でもこれってすごいことなんです。
怒ったり笑ったり、走ったり消化したりといろんな活動をしている身体。寝ているときでさえも、エネルギーが使われています。このエネルギー、食べた糖質や脂質がまんま使われることはなく、細胞たちが使えるような形に姿を変えて、使われます。
この時に活躍するのが酵素。細胞たちの活動の仲立ちをしている存在なんです。
例えば口の臭い。
口の中のpHを調整するのに炭酸脱水酵素という酵素が関わっていますが、この材料が亜鉛なのです。足りないままだと唾液のpHが安定しにくくなり、口臭につながってしまうことに。
お酒やスイーツが好きな人もけっこうお世話になっているはず。亜鉛はアルコールの無毒化や、糖質の代謝にかかわるインスリン作りに関係しているため、消費しやすい状態にあるといえます。
肌細胞づくりにも必須。一つの細胞がきちんと分裂するのにも不可欠なミネラルです。そのため足りなくなると、うまく細胞を作ることができず、肌荒れとなって現れます。
そして亜鉛は活性酸素を撃退する酵素、スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)の材料。なかでも体内の脂がダメージを受けるのを阻止してくれます。
活性酸素といえば、紫外線を浴びて肌にできるシミシワの原因物質。そして肌細胞の膜は脂でできてるため、ここは守りたいところですよね。
さらにアルコール脱水素酵素(ADH)も亜鉛が関わっています。お酒が好きな人は、亜鉛が少ないと分解能力が下がり、二日酔いしやすくなる傾向に。
骨の発育にも。骨由来のアルカリフォスファターゼ(ALP)という酵素は子どもが成長するときに多くなる酵素で、低身長との関係があると言われています。これも亜鉛が必要。
ちなみに、男性の性機能のイメージが強いですが、女性ホルモンにも関わっています。男性だけじゃないんですね。
他にも免疫、妊娠の維持、痛み、糖尿病、解毒、傷の治り、エネルギー作り、薄毛、もちろん味覚などなど……。きりがありません。だって300もの仕事の仲立ちをしているんですもん。そりゃそうか。
オーソモレキュラー界隈でも、亜鉛はホットワードの一つだと感じます。「○○には亜鉛が関与していた」なんて話はよく耳にします。未知数。
直接プルプル肌の材料になるタンパク質、みたいにみたいにわかりやすい仕事はしていないけれど、ないと肌荒れを引き起こすなど、心地よい身体をキープできないのが亜鉛。
身体のすみずみでたくさんの仕事をこなす、縁の下の力持ち。ステキ。
そんなことを知ってから、わたしにとって欠かせない存在となりました。
日頃から肉をコツコツと。サプリも活用
亜鉛が多い食べ物はカキが有名ですが、身近なところでは肉などもあります。あとは卵やレバー、ごまなんかも。
そして、実は吸収率が低い栄養素でもあります。なんと30%!
玄米や豆類をよく食べる人は要注意。フィチン酸は亜鉛とくっついて吸収をブロックしてしまうのです。
さらに加工食品に多いリン酸も亜鉛の吸収を妨げてしまうのです。
つまり、ベジタリアンやコンビニ食が多い人は結構不足しやすいということ。
わたしの場合、亜鉛が不足してくると、地味につらい不調となって現れます。なんだか肌がガサガサしたり、目の周りが化膿しやすくなったり。寝込むほどではないけどしんどい、みたいな。もちろんテンションは下がります。
お酒を飲み過ぎた日が続いたり、けっこうストレスかかったわーなんて時はリンクして体調に出やすくて。スルッと下がりやすい栄養素であることも体感しています。ストレスなどは防御しきれないから、サプリメントも使ってます(※使っているのはこれ。体感が違う)。
これからの季節も必須。ますます意識しなくちゃ。