「タンパク質、とるならなぜ豆じゃなく肉がいいの?」について考えてみた

お肉や魚、大豆に卵。

「健康のためにはタンパク質が大切」は多くの人が知るところ。

そのなかで豆腐や納豆など、植物性にこだわる人もけっこう多い印象。

大豆製品はすばらしい食材だと思います。タンパク質はもちろん、食物繊維も豊富。女性ホルモンの代わりになって体内ではたらいてくれるイソフラボン、抗酸化作用のあるサポニンなども含まれています。納豆なら腸内環境改善にも貢献してくれます。

ただ、たんぱく質補給という視点から考えるなら、ちょっともったいないかも……と感じるのも本音です。


植物性タンパクはメチオニンが少なめ

そもそもタンパク質とは何かといえば、アミノ酸が何十個、何百個と数珠のようにつながってできた物質。人間の身体をつくるアミノ酸はたった20種類で、タンパク質の数はなんと10万以上あるとも言われています。

食事に含まれるタンパク質は、胃酸などの消化酵素によってアミノ酸の状態にまでバラバラにされます。小腸から吸収されたあと、肌や爪、髪、血管など、身体にふさわしい形のタンパク質に再度作り変えられ、使われます。

材料である20種類のアミノ酸のうち、11種類は身体のなかで作ることができますが、残り9種類はそれができません。そのため、必ず食べ物から摂る必要があります。

9種すべてがが必要量をしっかり満たしていることで、はじめて身体を作る材料となり、ひとつでも必要量より少ないと、その分だけ、身体の材料としてのアミノ酸は目減りしてしまいます。

動物性のタンパク質は、人間の身体と親和性が高め。9種をバランスよく高比率で含んでいますが、大豆のアミノ酸はバランスがやや低め。なかでもメチオニンというアミノ酸が少ない傾向にあります。

メチオニンは、身体のなかでタンパク質をつくるときに先頭に立つという重要な役目を果たしているアミノ酸。開始アミノ酸というのですが、メチオニンがあって、他のアミノ酸がその後ろにくっついていきます。

つまり、メチオニンが少ないと、身体のなかでタンパク質を作るのがスムーズにいかないことに……。

タンパクの質が上がるカンタンな方法

タンパク質はとりたい、でもやっぱり豆がいい……というあなたは「動物タンパクプラス作戦」はいかがでしょう。

たとえば。

豆腐なら……+ツナ +しらす +かつお節どっさり 

納豆なら……+生卵 +かつお節どっさり +刺身 +小えび

など。アイデア次第でいろいろ楽しめそうです。

ヘッダーのように、お肉をのせてもおいしそう。

私は豆オンリー派ではありませんが、肉のメリットも豆のメリットも欲しいよくばり派なので、どちらも食べています。

豆腐や納豆は常に冷蔵庫にスタンバイ。蒸し大豆もしょっちゅう登場します。ドライカレーやトマト煮に必須。食費削減になるうえ、ボリューム感もほどよく出るので欠かせません。

ちなみに玄米と大豆製品もメチオニンをおぎなう関係といわれますが、玄米は糖質が多いうえ、フィチン酸が鉄や亜鉛の排出を促すのが気になるので、わたしは動物性タンパクを意識するようにしています。

車麩などお麩製品もタンパク源として良く使われますが、よくよく考えてみるとこれらはグルテンのかたまり(詳しくはコチラ)。ツルンとして好きなのですが、腸をいたわって生きていきたいので、タンパク補給目的では手を出しません。

身体の仕組みから考えて、やっぱりタンパク質は必要な栄養素。一方で、「食べる」という行為はその人の価値観や文化、考え方が詰まったものでもあると感じます。

だからこそ。

自分に合ったとりかたで、無駄なくコツコツ補給したいと思っているところです。

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