
【読書】多様化する社会で「有能かつ多様な人材」と認められる第一歩~ルーツを強く意識することから『文明の衝突』~#410
おはようございます、tamamioです(^^)子育て中の皆さん、お子さんが大人になる頃、どんな社会になっているか、想像ができるでしょうか?
私は自信がありません。ただ、グローバル化が進み、多様性のある社会の中で生きていくことになるのだろう、というくらいです。
今回は、子どもが「有能かつ多様な人材」と認められる第一歩について発信します。
1 組織論の新名著『多様性の科学』
先日、『多様性の科学』の感想と、「多様性を取り入れるアイデア3」をご紹介しました。
本書は本当に名著で、筆者の「多様性を切り口にした組織論」からは、たくさんの学びを得ました。
と、同時に、「私たち・子ども達が『多様性のある人材』になるためには、どうしたらいいのか」について考えました。
2 組織を構成する一人としての視点
著者マシュー・サイド氏は「組織論」の人です。だから「組織にとっての多様性」については詳細に論じてくれています。
でも、私たちは、組織を構成する一人です。その構成員として、どうしたら「有能かつ多様性を担保する人材」と認めてもらえるのか。(※人は、多様なだけではダメなのです。やはり有能でなければ・・・!)
特に、小学校教師である私は、次のように考えるのです。
「目の前の子ども達が、将来、多様性を必要とする組織の中で『有能かつ多様な人材である』と認めてもらえるために、私はどんな指導をすればいいのか」と。
3 「多様性」の2つの種類
さて、「多様性」といってもさまざまな種類があります。本書では、次の2つの種類を挙げています。
1 人口統計学的多様性
2 認知的多様性
「人口統計学的多様性」は、性別・人種・年齢・信仰の違い、「認知的多様性」はものの見方や考え方の違いのことです。
当然ですが、この中に「キャラ」は全然入ってきません。私たちがよく言う「キャラが濃い」「個性豊か」なんて、「多様性」のうちに入らない!ということです。
4 独自の文明圏を築いてきた「日本」
では、この2つの多様性から、私たち日本人を見てみましょう。
1 人口統計学的多様性→黄色人種、神道・仏教信仰
2 認知的多様性→「まんが日本昔話」みたいな世界観
実は、私たち日本人は、「文明圏」的に見ると特殊な民族なのです。
国際政治学者であるサミュエル・ハンチントン教授は言います。「日本は、どの文明にも属していない『日本文明』なるものを形成している」と。
ハンチントン教授の分類によると、世界は「西洋文明」「中華文明」「イスラム文明」など、(確か)6つの文明圏に大別されるそうです。
その中で、日本だけは、「どの文明圏にも属さない、独自の文明を築いている」と『文明の衝突』で述べています。
5 日本人というルーツを個性に昇華する
そう考えると、私たち日本人は、世界に出ると「日本人」というだけで、もう、多様性の一角を担っているのです。
小さな身体、器用な手先、親切、謙虚、おかげさま・もったいないの精神、など、何世代にもわたって受け継がれてきた性質に、もっと磨きをかける。
茶道、禅、掃除、古典、芸術、そういったものを、もっと学んで価値観を血肉化して、「日本民族としての視点」を確立する。
日本人というルーツを意識して、歴史を学び、価値観を身に付け、個性として尖らせる。もちろん、異文化を尊重する姿勢も忘れずに。
そんな教育ができたら、組織の中で「有能かつ多様性を担保する人材である」と認められる、世界で活躍できる子どもが育つように思いました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!「自国のことを学び、誇りに思う教育」というと、「右翼か!」と糾弾されそうですが、他国では当たり前にやっているのですよね。
日本はもっと、自国を誇る教育をしてもいいと思います。まずは家庭から!ですね(^^)
では、今日も素敵な一日を!
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