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結婚30周年の旅行プランと1日目の乗鞍岳へ

1994年10月に結婚した私たちは今年30周年を迎えた。真珠婚というらしい。
私「今年は真珠婚なんだって。どこへ行く?」
夫「どこでもいいよ」
大体そう言う。
私「じゃぁ北アルプスの山でも登ろうか」
夫「うん、いいね」というわけにはいかない。
今の私の行きたい場所は、行ったことのない山の美しい景色が望めるところ。
彼の行きたい場所は神社仏閣温泉。もちろん山の景色を見るのは好きだが、あまり長時間の山登りはしたくない。
両方の折衷案を考えてプランを練る。


旅行計画内容

「乗鞍岳登山と白骨温泉・上高地に宿泊する二泊三日の絶景紅葉満喫ツアー」なんてどうでしょう。

1日目
自宅から乗鞍高原まで車で行き、駐車場に停めてそこからバスで日本一高いバス停(2702m)の乗鞍畳平へ。
乗鞍畳平から乗鞍岳へ登山(事前調査によると初心者でも1時間半程度で登頂できるらしい)
乗鞍高原から白骨温泉へ
白骨温泉宿泊
温泉はもちろん源泉掛け流し
食事は白骨温泉源泉鍋や白骨温泉粥を楽しむ

2日目
白骨温泉から沢渡へ
車をさわんど駐車場に停めてバスで上高地へ
紅葉が始まりだした上高地を散策
上高地で宿泊
できれば上高地温泉が良いがそこはこだわらない

3日目
朝の清々しい上高地を散策
移動
帰宅

ツアー計画ができた!

白骨温泉と上高地の宿泊先の手配

そこから宿の手配。白骨温泉はえびすやhttps://www.e-bi-su-ya.com/に予約完了。しかし、しまった、出遅れた!10月の三連休の上高地の宿なんてお得意様優先、早くからの予約受付で満室オンパレード。どこも取れない。そんな中、空室が出たらメール連絡をくれる受付をしていたのが河童橋前の五千尺ホテルhttps://www.gosenjaku.co.jp/。空室が出るか分からないけれど、全プランに連絡待ちを申し込む。むむ、ハイシーズンなのでお高めの部屋多し。真珠婚祝だしまぁいいかと、気が大きくなる(汗)

連絡くるかな〜と待つこと一週間くらいでしょうか。ピロンとメールが事務仕事中に来たものだから、慌てて予約し、無事上高地泊できることに。やったー!ありがたいことにこのホテルの中ではリーズナブルな六百山側プランだったのでホッ。バルコニー付きで梓川と穂高が望める部屋の空室案内も来たのだけど、そちらは遠慮しました(笑)

結婚30年、その前に付き合っていた期間は5年間くらい、その間の旅行の企画手配は、ほぼほぼ私でした。

まぁ旅行の計画から手配までやるのは嫌いじゃないのでやりますよ。はい。でもたまには私好みの宿から旅の行程からをぜーんぶ手配してくれて、「こちらでいかがでしょう?」と提案されてみたい。。。多分一生ない気がする(涙)

さて夫はこのプランについて、乗鞍岳登山には最初難色を示していたが、YouTubeで乗鞍岳登山の様子を観たりし、まぁなんとか行けそうと判断。白骨温泉は二人とも初めてで行きたかった温泉なので楽しみ!上高地は夫は18年振りの二度目。(私は独身時代も含め六度目)ゆっくり散策ならいいね、と夫も満足げ。

夫としては、自分が旅計画を立てて私に何か言われるも面倒、手配するのも面倒、多少のことは目をつぶって私の計画に乗った方が楽、の考えがあるに違いないのだが、なんだかんだで山登りにも付き合ってくれるし、山道運転もしてくれる夫に感謝。結婚30周年記念旅行はどんな旅になりますでしょうか。

さぁ旅へ出発!

10月の三連休の天気予報は申し分のない好天気予報。早朝4時過ぎに家を出てるのに、すでに中央高速は詰まり気味だ。でも南アルプスもしっかり見えて嬉しくなる。途中私がドライバーのときは八ヶ岳がドーンと視界に入ってきて、9月に息子と登ったことを思い出しながら運転していた。夫は隣で爆睡中。インター降りて途中のコンビニでまた運転交代。山道は彼に任せる。

車を停める予定だった乗鞍観光センターの駐車場は満車で、「2キロ先の駐車場へ行って」と警備員に促される。2キロ先って…。バスにちゃんと乗れるのかな?など色々気になることがあったけれど、行くしかない。

進んでいくうちに広い駐車場があって、ここだね、と車を停める。私たちの他に数台車が停まっていた。トイレもある。バス停(すずらん橋)の標識も立っていて、ここで待ってればいいの?とウロウロしていると、係員みたいな人が車でやってきて、バスの案内とバスチケットを販売してくれた。その人が言うには、
「今日は天気もいいし、上高地の方は大変なことになってるらしいですよ。乗鞍岳はそこまで混んでませんよ」
そうか、上高地はすごい人出なんだ。明日も混んでるかな?まぁ明日のことは後で考えよう、と乗鞍岳に気持ちを向ける。遠くには青空と山の良い景色が見える。

駐車場から。申し分のない天気
ただ山の上のあの雲が後に…

乗鞍畳平駅に向かうバスにも無事乗れ、バスの中から紅葉している山が見られてテンション上がってしまう。黄色に染まる木々が綺麗!

バスの窓ガラス越しなので写真の色は青っぽいが、実際はもっと綺麗で黄色く染まる木々はまるで菜の花のよう!

前席の70〜80代の女性二人組が話しているには、「昔、お父さん(旦那さんと思われる)と来たのよ」と思い出話に花を咲かせていた。おそらくお二人の旦那さん方は天にいらっしゃるようですが、健脚な二人組の女性、すごいなぁ。どちらかの息子さんと思われる男性が付き添っていましたが、バスターミナル周辺を散策するらしい。私もそんな風になるのかな?もしくは逆かな?笑

そうこうしていると、畳平駅に到着。雲がだいぶ流れてきて青空の部分が少なくなっている。気温も下がっている。あんなに良い天気だったのに、やはり山の天気は変わりやすい。

雲が広がってきた
右側がバスターミナルの建物

乗鞍岳剣ヶ峰へ

バスターミナル奥にある乗鞍本宮で安全祈願のお参りを済ませ、出発。
肩の小屋という場所までは歩き易い道が続いている。ここまでは散策路。全く問題なく歩いてこられた。時々雲が流れて見える景色も綺麗だ。

バスで登ってきた道が見える
空を映す不消池
途中こんな景色も楽しめる

この先がなかなかの急登の岩場あり。登る前にアミノバイタル補給。

剣ヶ峰入り口。ここからは急な登りが続く
肩の小屋を下に見る

ホシガラスが近くを飛んでいく。なんとかカメラに納めたが、鳥を撮るって難しい。何気なくいつも見ている鳥や動物写真を一枚撮るのにどんなドラマがあるのか想像してしまう。


ホシガラス!
ペンギンみたいでかわいい

私たちはこれから山頂を目指すが、すでに登頂して降りてくる人たちが圧倒的に多い時間帯だ。山道を譲り合って待ったり、進んだり。

降りる人が多い。

時折、足場の良さそうなところで休憩しつつ登っていく。そのうち空が雲に覆われて、ポツポツと雨が降ってきた。あともう少しで頂上なのに。滑らないように慎重に頂上を目指す。

山頂にある神社と鳥居が見える
もうすぐ頂上の前に
歩いてきた道を振り返る
良い感じの稜線だが白くガスって景色は見えない。

鳥居をくぐってようやく山頂へ!と同時くらいに霰(あられ)が勢い良く降ってきた。ビーズのような丸い粒が空からワーッと降ってくる。霰が岩場に当たってポンポンと弾けるような音を立てている。山頂神社の屋根の下で待機してたが、止みそうにもないので下山する。周りの人たちもそんな感じだ。予期しない霰に見舞われたが、それもまた良し。風がないのが救い。

急に降り出して
あっという間に岩場が白くなり始めた
白いビーズのよう
乗鞍岳剣ヶ峰山頂3026m
無事登頂でき感謝
乗鞍本宮頂上本殿でもお参りした

高度が下がると小雨になり降ったり止んだり。幸いそこまで濡れずに済んで無事帰りのバスに乗り駐車場まで降りてきた。楽しかったな。乗鞍岳は日本百名山の一つ。また登れた山が一つ増えた。

お疲れ山でした。ここからはお楽しみの白骨温泉!秘境に入っていくような感じの道で白骨温泉の宿に到着。温泉はその名の通り真っ白なお湯。「3日入れば3年風邪をひかない」と言われるほど効能豊かな白骨のお湯を堪能した。

夫と30年間を振り返る

夕食を食べなら、夫とこの30年間で何が印象に残っている?と話してみた。
私「やっぱり双子の息子たちが生まれてきてくれたこと」
夫「この30年の中では自分の人生のターニングポイントは会社を辞めたことかな」夫は45歳のとき勤続23年の会社を辞めて小さな会社を継ぐという転職をした。まぁ30年の間に色々なことがありました。  

私の記憶の中ではやはり子供たちが中心。妊娠したときのこと、双子だと言われたときのこと、産まれた日のこと、双子のうち一人が未熟児網膜症と言われ、失明の可能性もあると医者からの説明に涙したこと、無事に目の奥の血管が伸びて大丈夫だったときのこと、二人とも幼稚園生活に馴染めず数ヶ月休園し、三人で毎日公園や図書館で過ごした日々のこと、小学校も好きじゃなくて行きたがらなかったこと、夫の転勤で海の近くに移り住んだら、二人とも釣りにどハマりし、学校も細かいことを気にしない校風、先生や友だちに救われて、楽しそうに学校生活を送れるようになったこと、などなど。あげていったらキリがない。私は夫とタッグを組んで子育てに邁進してきた。

だが夫は子育てのことより自分の仕事のことのウェイトが大きいようだ。それはもちろん納得できる。稼がなければならないのもあるし、夫の自己実現はやはり仕事上で叶えたいのだろう。

私が働き出したのは、息子たちが幼稚園年中後半くらいのとき。土曜日か日曜日のどちらか夫に子供達を見てもらってはじめた週一日の仕事。その頃、子供たちと離れる時間と場所が私には必要だったのだ。もちろん収入を得るということも。貯めたお金で息子達卒園家族旅行へ行ったんだった。

こちらに引っ越してきてからは今の職場で働き出した。最初はパートから。でも働き出して10年後、夫が転職して一年経っても思うようにに収入が伸びず、息子達の教育費は膨らむばかり。私ももっと働かなくては、と上司に正社員として働けないだろうか、と直談判しにいったこと。またまたあげたらキリがない。

一日目の終わりに

そんな尽きない話をしながら白骨温泉でゆっくりと時を過ごす。
源泉入り豆乳鍋が美味しい。身体に良い感じ。日本酒も美味しい。

白骨温泉源泉が入ったお鍋
美味しい〜

人生を山登りに例えることがある。

山登りスタート時は天気も良く順調でも、天候の急変や道迷い、予期せぬ出来事に遭遇することも。そのたびに対処して解決していく。絶景に恵まれることもあるし、人との出会いにも恵まれることもある。山あり谷あり、人生もそう。

楽しいこともあればそうでないこともある。でも振り返ってみれば大変だったことも良い思い出に。全て良かったなぁと思える。夫とも意思疎通が上手くいかずに私が一人空回りしてイライラすることが何度あったことか。今もあるけど?!それでもここまでやってこられたことに感謝している。

お互いに今までのことを労って乾杯する。これからもよろしく。

今日の乗鞍岳も思いがけず霰(あられ)に降られたが、一足先に冬景色を見られて楽しかった。無事登れて良かった。そして白骨温泉は白く輝く極上の湯で疲れも取れました。来て良かった。

翌日は上高地へ移動。激混み予想で駐車場争奪戦が起きそうな気配。宿の人のアドバイスを受け作戦会議。
続きは次回へ。

最後までお読みくださりありがとうございました。


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