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名も無きものを愛す
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菖蒲・矢車菊・デージー・カモミール・グラミネ」
この季節になると、名も知らぬ野原に咲く花々を摘んで、小さなブーケをこしらえた子供の頃を思い出します。
大人になった今も、何につけ偶然出会ったノーブランドが好きです。人間も、肩書きやら何やらがジャラジャラ付いているよりも、たった一言でも温かい言葉を持つ人が好きです。
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先月、自由が丘ギャラリーにて行われた花とアフリカプリントのイベント。これも偶然の出会いから始まりました。
今回メイン花材として使ったナマハゲダリアは、ブランド化する10年も前に花市場で遭遇して、それ以来の長い付き合いです。
良いものは、出会った瞬間に心を掴まれてしまうから。
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アフリカンプリントの服をデザイン製作しているあづささんは、元はウェブデザイナーで、うちのHPを作ってもらったことがきっかけで、10年くらいのお付き合いです。
彼女の人柄はよく知っていたし、デザインセンスのあることも知っていました。ただ、いつも自信なさそうに小さく笑う姿が、私にはどうにも心に引っかかっていました。
彼女から初めてアフリカンプリントを見せられたのは3年ほど前のこと。色もデザインも独特で、見ているだけで心躍る楽しさを感じました。
以来、彼女なりに試行錯誤で服を作っていたのですが、なかなか発表する場がなくて、ちょこちょこと身内からの注文をこなすという感じ。
絶対に人目に晒した方が服もデザイナー自身も成長できるはず。去年、コロナが少し落ち着いた頃に、思い切って一緒に展示会をやらないかと持ちかけました。
会場を飾るように花が溢れていたら、服も映えるだろうし、多少服の点数が少なくとも空間を花で埋めてしまえば良いと考えました。
そして、私だけでなく教室の生徒にもライブで花いけをしてもらいました。人前で花を生けるという緊張感と、自分の作品が人目に触れるということは腕を磨くために大切なこと。その成長を見ることができ、私にとっても大きな自信となりました。
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私は直感を頼りに生きている方だと思うのですが、そのセンサーに引っかかったもの同士は、やはり素敵な化学反応を起こすという事を目の当たりにしました。
何より、来てくださった方々がリラックスして花を愛で、そして楽しそうに服を試着したりして、それが嬉しかった。
服の値段は、彼女が心地良くお客様から頂ける数字が書かれてあります。だから、安くもなく高くもない。みんなに優しい価格なのです。
ノーブランドには優しさが溢れている。名も無きものは自由で清々しい。
他者の自由を邪魔せず、助け合いながらそれぞれの自由を謳歌している。
それが私の原風景。子供の頃に遊んだ、名も知らぬ花々が見せてくれた世界です。
次回は田園風景の中で開催してみようかな?
誰と?何と?
こちらは、先日イベントに来てくれて、アフリカンプリントの服をオーダーされた葉音さんの素敵なnote↓