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 小学校の玄関で、名前が分からない初対面の子どもに、「さようなら」とあいさつしたら、「学校のマラソンで6位になった!!」と嬉しそうに突然話してくれて、子どもは友達作り上手ということを改めて感じたドタバタカウンセラーのタカタです。大人はなぜ友達を作りにくいのでしょうか。

 今回は、子どものこころの名医、本田秀夫先生の本、「発達障害 生きづらさを抱える少数派の種族たち」を読み、改めて発達障害について考えようと思い、記事にしてみました。

まず発達障害の基本的な特性を確認します。

・自閉スペクトラム症(ASD)
 「臨機応変な対人関係が苦手」なことと、「こだわりが強い」ことを特徴とします。
・注意欠如/多動症(AD/HD)
 「不注意」と「多動性・衝動性」に特徴があります。
・限局性学習症(SLD)
 知的な問題はないが、「読み・書き・計算・推論が苦手」ということが特徴です。

 これらの障害が重なった場合、『1+1』が『2』となる人もいれば、『1+1』が『2』とならない人もいます。

 そのことを基本に考えていきたいと思います。

1.1+1≠2?

ある女性のケースです。

 仕事でミスが多く、職場でいつも苦労していました。本人は気をつけているつもりなのに間違えてしまう。また、雑談がとても苦手でした。趣味もなく、仕事以外の話で盛り上がることが出来ません。
 若手の時は、多少ミスをしても、サポートを受けることができ、余計なお話をせず、一生懸命働いていれば、「まじめな人」と評価してくれました。
 しかし、キャリアを積むうちに、仕事の量が増え、若手の育成でコミュニケーションを求められるようになりました。そのころから、うまくいかなくなってきました。

 これは『1+1≠2』の例です。ADHDとASDがどちらも疑われますが、どちらもはっきりしない状態と言えます。

2.1+1≠2の人は理解されにくい

 上記の例の人は、働く自分に不全感を持ちますが、原因がいまいちわからないという例です。

【ちょっとAS】、【ちょっとADH】

 このような人は、生活上の悩みは2以上に強いのに、特性自体は『0.5』に見えてしまうので、理解が得られないのです。つまり、

特性は0.5+0.5だけど悩みは2以上

 上記の例で重複がなければ、雑談は苦手だけどミスは目立ちにくい、またはミスは目立つけど人当たりは良い、となります。
 これであれば、それぞれ〈まじめな人〉または〈チームワークが良い〉ということで評価がもらえるかもしれません。

 人知れず悩んでいることが、もしかしたらちょっとAS、ちょっとADHの重複が環境に合っていない可能性もあるかもしれません。

 私も人見知りで、こだわりが強いし、最近、ふと忘れ物をしてしまうことがあるから、そうなのかな。
 

それもアリなのか

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