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辿り着く起業家の特徴
数多のスタートアップを上場に導いたとあるベンチャーキャピタリストの御方から、最後まで辿り着いた起業家に共通する特徴を伺うことに。それは何かというと自己成長のループを回し続ける力、今回はそれを簡潔に解説していこう(※ご本人様から匿名で、と依頼を受けたので名前は伏せて)
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自己成長ループを回す一つ目の力は、人の話に耳を傾けること。自分の知識や考えだけに頼らず、他者の経験や視点を貪欲に取り入れる姿勢が重要。顧客の声、メンターのアドバイス、あるいは仲間の提案、それがどんなものであったとしても、受け入れる謙虚さが欠かせないと彼は口にする。
例えば、ミカンを金箔で加工し、金箔ミカンという高級ギフトを始めるアイデアがあったとする。それに対して「金は食べられるから、果肉に金箔を施すべきではないか?」「金沢の金箔×飲食を既に取り組んでいる事業者と相談すべきでは?」とフィードバックがあれば、「承知しました!」と素直に受け入れていく。
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自己成長ループを回す二つ目の力は、実戦に移すこと。そうやって最初に外からの声を受け入れたなら、即時に取り組み始めること。完璧を求めて立ち止まることなく、スピードを重視して「まずやってみる」ことで、次への一手を探し出していく。
例えば、金箔ミカンのアイデアに対し、果肉に金箔を施したものを試作して地元のイベントで披露してみたり、金沢にまで出張して金箔アイスクリームを提供している事業者とお話をする機会を持ったりと、行動の果てに何が待っているか分からないことも躊躇なく実践していく。
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自己成長ループを回す三つ目の力は、学び改善し毎回120%の成果を出していくこと。人の話を素直に聞いても、即時に実践に移したとしても、それだけでは成功も失敗も入り混じっていて、宝くじを引き続けるようなもの。最後まで辿り着く起業家は、実戦から学び、改善し、自分は次にどうあるべきかを導き、次の挑戦でより良い結果を出していく。
例えば、金箔ミカンに対して「果肉のオレンジ色に金箔をはぶしても、見た目のインパクトがない」とフィードバックがあれば、「ミカン大福を作って周りを白くして、そこに金箔をまぶせば見栄え完璧!」と改良を繰り返して進化していくようなもの。また「そんなに高い金箔ミカンを普段買うわけがない」と同じく声をもらえば「それなら旅行者向けに絞る」と顧客の修正を加えていく。
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最後まで辿り着く起業家が持つ自己成長のループ、それは耳を傾け、即時に実践し、学び改善する力。それはアイデアをカタチにするループと本質的には同じ。Ideate→『Build→Measure→Learn』→Build…。このシンプルな原理原則を持つループを武器に、思い描いた未来へと辿り着いていこう。No Talk, All Action!!!