子供の腰痛、疲労骨折かも?
今回紹介するのは発症年齢のほとんどが10代の腰椎分離症について紹介したいと思います。息子、娘、教え子が腰痛で悩んでいる方に参考にしていただければ幸いです。特に下記の項目に心当たりがあれば整形受診をおすすめします。
・バスケット、サッカー、野球、ゴルフ、テニス、などのスポーツをしている
・腰を反ったり、捻ったりした時の痛みが強い
・背骨の真ん中あたりが痛む
では紹介します。
概要
腰椎分離症は腰骨に生じる疲労骨折です、多くは10歳代の男子が発症し多くは過度の運動負荷による疲労骨折です、分離症が起こったままで成人を迎える場合もあるので、成人にも分離症は見つかりますが初発は成長期の10代です。
日本人の成人の約6%が腰椎分離症を患っていて、アスリートに関しては約30%とスポーツを行うことで発症率が上昇しています。
なぜ発症するか?
腰を反る動作と捻る動作が腰の関節に負担がかかり、その積み重ねにより発症することが多いです。症状は反る、捻るの他にジャンプやランニングなども痛くなってきます。スポーツ以外でも中腰、長時間同じ姿勢などで痛むことが多くなります。
どうすれば?
上記のような症状があり、少しでも心配であれば整形を受診しましょう。早期であればコルセット使用で9割の人は3〜4ヶ月で癒合し、少しずつ運動再開できることが多いです。
コルセットをすると2週間ぐらい安静にしているだけで痛みはなくなります、しかし不安定なまま関節を動かすと偽関節(本来関節がない場所にできる偽の関節)ができ予後の痛みの原因となり手術の可能性も高くなります。
運動療法
背骨をしなやかに動かし、負荷を集中させない為に骨盤をうまく動かすことや股関節周囲を柔軟にすることが大切です。
骨盤、股関節の動きは隣合った関節である腰椎との動きにもつながり、コルセット装着中もできる運動なので再受傷の予防にもなります。ただしリハビリに関しては医師と相談し段階的に行いましょう。
まとめ
腰椎分離症を紹介しました。身の回りのバスケ、サッカー、野球などを実施している腰痛持ちの10代男子は注意です。反る、捻るなどの動きをさせてみてください。症状が悪化すれば念のため整形受診をすすめてみましょう。
わたしの経験では一度整形で異常なく、数ヶ月後に症状が悪化したので再度受診を促したところMRIにて分離症と診断されたということもありました。明らかに痛みにより運動時の挙動の制限や日常生活の痛みの質が変化した場合は受診することをおすすめします。
ご覧いただきありがとうございました、みなさんが痛みなくからだを動かすことのお役に立てれば幸いです。