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【物語る映画ポスター】七人の侍
映画ポスターが好きすぎて
それのみで作品を紹介してみるという
特集記事です。
今回取り上げるのは
世界的にも大傑作と名高い
こちらの作品。
![](https://assets.st-note.com/img/1684583293841-d8h1ylLSTQ.jpg)
2018年にBBCが発表した
「史上最高の外国語映画ベスト100」では
1位に選ばれています。
その他、各国の歴代映画のランキングでも
とてもよく上位で見かけます。
![](https://assets.st-note.com/img/1684584157056-q8akqowJB3.jpg)
多くの国で素晴らしいポスターが
描かれています。
洋題は「SEVEN SAMURAI」
・・・そのまんまです。
![](https://assets.st-note.com/img/1684584403528-KF3HlU8pmp.jpg)
公開は1954年。
年季を感じるポスターです。
モノクロで207分の超大作。
初めて見たときの衝撃は
忘れられないです。
こんなすごい映画があったのか!と。
![](https://assets.st-note.com/img/1684584793462-pB0UnuEcqj.jpg)
その凄まじさは
余裕で国境を越えました。
各国の名だたる巨匠たちも
大きく影響を受けています。
![](https://assets.st-note.com/img/1684590170704-Av9h8yRg06.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1684591003889-QlYcot8Dlt.jpg)
↑ドイツに
![](https://assets.st-note.com/img/1684590212964-xJw2R2RKfg.jpg)
↑チェコ
![](https://assets.st-note.com/img/1684590331654-6bBgqZB4ew.jpg)
↑ポーランド。
英語圏以外でも
多数のおしゃれなポスターが。
![](https://assets.st-note.com/img/1684585502415-hKlvcPouGw.jpg)
多く見られたのは
日本特有の武器、「刀」。
とくに象徴的に描かれているものが多い。
![](https://assets.st-note.com/img/1684591344632-eZghQuHBuj.jpg)
「スターウォーズ」のライトセーバーも
モデルは「刀」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1684588889574-9pork7oMNV.jpg)
フォルムだけでカッコいい。
「刀」の持つ意味は、
武器だけではなく
百姓たちが「隠し持つもの」として
物語で大事な役割もありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1684589023451-qFuqQ9RRgQ.jpg)
侍が「七人」集まったのは
盗賊に襲われる村人たちを
救うためでした。
村長が発した
「腹減った侍を雇うだ」というセリフは
その背景も含めて
重みのあるものでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1684589338871-WlY15MaYi3.jpg)
戦意を結集させるために作られた
「○」「△」「た」が描かれた旗。
見事な象徴でした。
複数のポスターで使われています。
「た」は田んぼの「た」。
百姓のことを表していました。
「△」はというと
![](https://assets.st-note.com/img/1684589630699-EdtAjzLWs6.jpg)
三船敏郎が演じる菊千代のこと。
圧倒的な存在感で画面に釘付けにされます。
![](https://assets.st-note.com/img/1684584721431-cWoSLtowuW.jpg)
彼が中心に描かれているポスターが
ほとんどでした。
物語中盤、実は侍ではなく
百姓だったことがわかる。
その暴露のシーンは、もう、
ほんと、言葉にならないくらい
凄まじい演技でした。
侍になりきれてない侍、
ということで、「△」と描かれたのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1684590605542-YbHB15Z0Y7.jpg)
侍のリーダーは、志村喬が演じる
島田勘兵衛。
心優しい表情や
異様な空気感を持った演技も印象的。
![](https://assets.st-note.com/img/1684590778550-gaPZNJgS1y.jpg)
襲い来る盗賊たちに苦戦する。
互いに命が懸かった戦い。
一人、またひとりと仲間の墓が
増えていく。
![](https://assets.st-note.com/img/1684590890100-jDgpp3AMuD.jpg)
個人的に一番すごいと思ったポスター。
野武士を突き殺しているのは
竹槍を持った百姓なのです。
彼らは物語の発端であり、活躍者であり、
勝者でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1684591301645-fXZw3AYmhZ.jpg)
刀よりも高い位置に掲げられているのは
百姓の象徴である「稲」。
戦いが終わり、
最後に勝ったのは
「七人の侍」ではなく
「た」だったのです。
・・・
通常作品の7倍近くにのぼる制作費と
1年近い撮影期間で仕上げられました。
緻密に作り込まれた脚本と時代考証。
こだわり抜いた構図とカメラワークによる
超迫力のアクション。
とくに豪雨の中でダイナミックに撮られた
激烈な決戦シーンは本当に凄いです。
七人を集めるまでの苦労や
百姓を訓練するところ、
盗賊の谷に放火する場面、
もろもろの人間ドラマ・・・
などなど。
今の私の語彙力ではとても表しきれないほど
物凄い大傑作の映画です。
世界中のポスターの力を通して
少しでもお伝えできていれば幸いです。
ご覧頂きありがとうございました。
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