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猫鍋はかんべんだにゃ〜【#吾輩は猫である読書感想文5】(毎日更新87日目)
今日は第五幕の感想文。
いやーなんたる大作長い長い物語だにゃ。
しかし、読書感想文というものは一作品につき一つというのはもったいないというか、表現しきれないだろうというか、その時の感動はいちいち記録していくほうが自然という感じがするので、よって細切れ感想文が一番良いのではないかと思う。
が、これほどまで何個も感想文を書くとなると読むに読めないだろうし、これでは読み手のことはまったく無視した自分だけのためのものに成り下がっていることは否めない。
感想文とはいったい何のために書くのか、
感想文とはいったい誰得なのか
そんな思いを胸に抱えつつも今日も書いていこう。
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金田娘と寒月君の騒動に鈴木藤十郎君も参戦というのは昨日までの話。
吾輩の珍野苦沙弥家の日常へと戻る。
夜のこと。
先生はいつものように枕元に置いた本に指を挟んだまま寝ている。
「主人にとっては書物は読むものではない。眠りを誘う器械である。活版の睡眠剤である。」
いっこうに読書の進まない先生。
細君はというと乳飲み子にお乳をあげたあと、子供を手の先にほっぽらかすようにして大口を開けて寝ている。
姉のとん子と妹のすん子は寝入った時の姿勢とは90度以上体は回転してしまって、妹の耳の上に手をのっけて姉の腹の上に足をひっかけて、お互いからみあって寝ている。
下女はふすまの向こうで歯ぎしり。
*とん子とすん子とか迷亭とかおちこちとかネーミングがいちいちおもしろいのが作品の特徴だなと思う。
名前だけに限らず言葉遊びがいたるところに見られるからクスッと笑っちゃうところがいっぱいです。
いつもの珍野家の平和な光景。
そんな静かな夜に泥棒が入ります。
しかも泥棒は水島寒月君にそっくりな見た目のよい好青年。
珍野家はとるような高価なものもそんなにないけど、帯とか半纏とか着るものあらかたもっていってしまいます。
細君は枕元にたくあんを置いておいたりするような変わった人なんだけど、この夜も知人からもらった立派な箱にはいった山芋を枕元においておいたら、泥棒がこれは良いものだと思ってその山芋を大事そうに抱えていったのには笑えました。
翌朝、警察も来てみなが狼狽する中、実況見分の現場での先生の一言。
「山芋までもっていったのか、煮て食うつもりか、とろろ汁にでもするつもりか」
「そんなことは知るもんですか」と細君。
真面目なんだか天然なんだか、いつもどこか緊張感のない先生です。
そこへまた新たな来客。
先生の元教え子の多々良三平くん。
昨夜泥棒に入られたことを知って、番犬ならぬ番猫の役割をできずネズミの一匹もとらない役に立たずの吾輩は猫鍋にして食べちゃったらどうです?
なんてとんでもないことを言う。
プライドの傷つきとまさか本当に猫鍋にされちゃうんじゃないかという危機感からついに吾輩は初めてネズミくらいとってやろうじゃないかと思い立つ。
ネズミの侵入経路や行動予測をして東郷平八郎ばりに作戦計画を立てて、この大戦に挑む吾輩だったが、、、
ぜんぜん捕まえられなくて、逆に反撃されて噛みつかれて高いところから落ちて火鉢までひっくり返してしまうという失態を演じる。
といった展開でございました。
吾輩がとにかく可愛いですねー。
知識や思考力だけはあるから、いつも大層なことを考えるんですけど、やってることは大したことしてなくて、ドジも多くて
でもうんちくばっかり垂れながら奮闘してる吾輩の姿にほっこりしちゃいます。
珍野家もみんなちっちゃいいざこざはありつつも、人間らしくて平和で癒やされるなあ
「吾輩は猫である」はイラストをつけて漫画にしてみたら可愛くてきっと人気出ると思うなあ、、
漫画で描いてみた人いるのかしら
とまあそんなわけで
ネズミにとりに大失敗した吾輩でした。
次回はどんな冒険が待っているのでしょう。
それでは今日はこのへんで
またあした。