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【漫才過剰考察】令和ロマン的漫才論

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜くるまさんの説得力〜

まぁ、いわゆるタレント本である。
自分からは滅多に手を出さないのだが、職場の人からオススメされて読んでみた。

僕はまぁまぁのお笑い好きで、テレビでネタ番組を観るのはもちろん、たまに劇場に足を運ぶこともある。特定の人が好きというわけでなく、お笑いならなんでも好きという、アイドルファン界隈でいうところのゆるいDD(だれでも大好き)である。

もちろん、M1は毎年欠かさず見ているし、2年連続で優勝した令和ロマンのお二人も大好きである。本書の著者である高比良くるまさんのお笑いスキルも素晴らしいと思う。

本書はそんな高比良くるまさんの視点から見た「漫才論」「お笑い論」である。といっても、もとはコラムであるため、深くお笑い界に切り込むというよりかは、かなりライトな内容となっている。

しかし、まぁ、くるまさんのこういう1人語りは本当に読み応えがある。M1のネタもそうなのだが、持論に観客を引き込むその説得力が本当に彼の魅力だ。
本書も粗そうに思える持論に読者を引き込む魅力が大いにある。このくるまさんの持論に大きく頷くお笑いファンもいることだろう。


〜若き天才2人の対談〜

個人的に面白かったのは、高比良くるまさんと霜降り明星の粗品さんの対談である。
2人とも若くしてM1王者となり、一線で活躍する2人だが、同じような経歴を持ちながら、お笑いやテレビ、YouTubeに対する姿勢はそれぞれである。違うベクトルを持っているように見えるが、根っこの部分は同じであったり、2人の「お笑い」に対する思いは読み応えがあった。

お二人のように若くして成功を勝ち取った人は何かと世間からヒール扱いされる(粗品さんなんかは自らヒールになっている)が、「お笑い」に対する2人の正義感・使命感にはかなりの熱を感じた。
若くして王者になるべくしてなった理由が少し理解できたように思える。僕なんかには真似できない熱がこのお二人から感じられた。

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