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「それは私達の世代では、愛しているという言葉と同じでしょう。」

今日は8月15日、終戦記念日である。

1945年のこの日、玉音放送により、日本の降伏が国民に公表された。

今年で日本が戦争に負けてから75年経った。

毎年この時期になると、戦争をテーマに扱った映画、テレビ番組、書籍など、様々な分野の作品が放送されたり、出版される。

普段はそんな日本の暗い歴史をすっかり忘れ、気楽で平和な毎日を過ごしている私も、子供の頃から毎年この時期だけは、そういういわゆる「戦争もの」に触れ、戦争で失われた尊い犠牲の上に、今の自分の幸せが成り立っていることについて深く考えるようにしている。

『火垂るの墓』や『きけ、わだつみの声』など、名作だけど、そのあまりに悲惨な描写がトラウマになって二度と見れなくなってしまった作品もある。

また逆に、自分の心に刺さって、何回も繰り返し触れた作品もある。

それが「永遠のゼロ」である。

この作品は2006年に出版された百田尚樹さんのデビュー作である。
累計部数546万部を超える大ヒットを記録し、その後、2013年に岡田准一さん主演で映画化。
映画も大ヒットし、その後2015年、向井理さん主演で三夜連続のドラマ版も放送された。

小説も映画も大ヒットし、ドラマ化までされたので、すでに沢山の人がその内容はご存じかもしれないが、軽くあらすじを説明すると、

司法浪人の健太郎がライターの姉、慶子と共に戦時中の特攻隊員として亡くなった本当の祖父、宮部久蔵について調べるために、当時の宮部を知る様々な人達に話を聞いていく。

宮部のことを「海軍一の臆病者」と蔑む人もいれば、
「自分の命を懸けてでも守りたいと思える、素晴らしい人でした。」という人もいる。

戸惑いながらも、のめり込むように、亡くなった祖父について、戦争について、また当時の特攻隊として散った若者たちについて、調べていく健太郎が知った衝撃の真実とは…

と言った感じでしょうか。

私は最初にこの作品を小説で知った。
文庫本にして約600ページの長編だったが、最初のプロローグから引き込まれて、あっという間に読んでしまった。

宮部久蔵をはじめとする亡くなった当時の人達がどんな思いで過酷な運命と向き合い、必死で戦ってきたのか。
また、戦争によって大事な人を失った遺族の方々の心痛…
今のこの平和な毎日がどれだけ尊く、ありがたいことなのか。

普段つまらないことで文句を言ったり、グジグジ悩んでいたことが馬鹿らしくなったし、

この本を通して改めて、

自分を、自分の大切な人を大事にしたい。

限られた時間を大切に、自分の人生を一生懸命生きたい。

と感じた。

この本を通して私は、

大切な人たちのことをもっと大切に思えるようになった。

だから、まだ「永遠のゼロ」を読んだことのない人がこの記事を読んで、少しでも興味を持ってくれたら、とても嬉しい。

もちろん、映画版、ドラマ版もそれぞれに素晴らしいので、本が苦手な人はそちらから入っても良いと思う。

今回のタイトルは永遠のゼロの中でも私が一番好きな言葉だ。

健太郎が当時を知る人に祖父宮部久蔵についての話を聞きに行き、久蔵が

「妻のために死にたくない。」

と言っていたことを知る。
そして、その当時の若者たちは「愛」という言葉は使わない。
けれど、当時、特攻隊員が命が惜しいと思うことが決して許されない中で、

「大切な人のために死にたくない。」

ということは、

「その人のことを愛している。」

という言葉と同じ意味である。

というシーンである。

今、影響力のある人のちょっとした発言や言動がきっかけで、ネット上でその人に対する誹謗中傷が殺到する、いわゆる「ネット炎上」が問題視されている。

言論の自由が保障されている平和な今、人を傷つけることはもちろん言ってはいけないけれど、

大好きな人には恥ずかしがらずに、これでもかというほど大好きだと伝えていきたい!

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昨日は大好きなカルボナーラ♪
レシピを見ていたら、牛乳と全卵でできるもの、
はたまた、本場は生クリームは使わない!
なーんて色んな意見があるけど、個人的には生クリームたっぷりで卵黄だけを使ったカロリー爆弾のタイプが一番好き(笑)。





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