CRM/SFA企業導入率25%の現実と営業DXについて考える
ついに「売上が上がるフロントオフィスの設計図」の発売日(2022/08/02)となりました!
営業スタイル刷新のために本当に必要なものは何か?
この本は、旧態依然とした自社の営業手法に日々モヤモヤとしている経営者に向けて、営業やカスタマーサポートなど顧客との接点となる部門=「フロントオフィス」の設計の仕方、中でもIT活用による「営業部門の仕組み化」を解説しています。
今回は、リサーチ結果からみる現状と課題について書きたいと思います。
企業規模1,000名以下の中小企業の営業に携わる方に向けて、CRM/SFAの利用状況を調査(n=313)したところ、以下のような結果となりました。
調査期間:2022/07/11-12
仕事でCRM(顧客管理)ツールまたはSFA(営業管理)ツールを入れていますか?(n=313)
クラウドベースのCRM/SFAが登場してからもう20年近く経つのではないでしょうか。昨今のコロナの影響もあり、DX(デジタルトランスフォーメーション)の意識が高まり、顧客との接点を持つフロントオフィスの変革・再構築においては「営業DX」とも言われてくるようになりました。
それでも日本企業のツール導入率は約25%と、まだまだ普及段階である状況が伺えます。
あなたの会社全体の営業活動は効率的だと感じていますか?(n=313)
営業活動に対してどのように感じているかを調べてみると、非効率に感じられている方々が非常に多くいらっしゃいます。
▼非効率な理由を挙げると
顧客管理が属人的で行われている
個人の経験任せ
アナログ的
テレワークが進まない
ペーパーレス化が全く進んでいない
デジタル化ができない
情報共有が乏しい
2度手間・3手間が多すぎる
人力に頼っている
etc.
「属人的」「アナログ気質」「情報共有がない」「無駄な作業が多い」と感じられている方が多くいることがわかります。
逆に、
▼効率的と感じられている方は、
Zoom会議などを活用して効率化をはかっている
ネットをうまく利用している
会社が全体的にスムーズな業務フローになっている
データが蓄積されていて作業対応がスピーディ
計画性を持った行動ができている
etc.
といった、ITを駆使した仕組み化ができているケースが多いことが伺えます。
今利用中のCRM(顧客管理)ツールまたはSFA(営業管理)ツールを使いこなしていると思いますか?(n=78)
CRM/SFA導入企業は、利活用が進んでいる傾向が高く、一定のレベルで使いこなせると定着することが伺えます。
【ツール未導入のユーザー】どのように契約(受注)に至るまでの営業(見込み)管理をしていますか?※複数回答可(n=235)
現実として約75%の企業は未だに営業管理ツールを導入せず、または導入に失敗しており、ExcelやGoogleスプレッドシートで管理・共有しているケースが多く見受けられます。このご時世でも、紙で相変わらず管理されている企業もあることには驚きです。
さて、この結果を見てどのように感じられましたでしょうか!?
私からお伝えしたいことは、営業活動データを蓄積できる企業と旧態依然の情報共有もない属人営業の企業ですと、数年後には雲泥の差がつくであろうということです。
日本は少子高齢化社会となり、労働人口は益々減っていく一方…新規開拓ばかりに目を向けているとその先には枯渇しかありません。
営業DXは単純にシステム化・デジタル化するのではなく、中長期的な営業戦略で効率的かつ効果的な仕組みづくりを目指すための取り組みだと思います。
それを実現するための手段にCRM/SFA活用があり、MA(マーケティングオートメーション)などの便利なツールが揃っている時代です。
これらをどのように導入し、現場に落とし込み、営業活動を見える化して業績を上げていくべきなのか。そのための設計方法について、具体例も踏まえながら今回は執筆させていただきました。
本書を通じて、少しでも多くの気づきや取り組むべきイメージを付けていただけると幸いです。
姉妹本となる「売上が上がるバックオフィス最適化マップ」もよろしくお願いします。