【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第四話 ついてないときに食べるもの
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第二話
第三話
アーケードのなかに入ると、右手の二軒目がお花屋さんだった。店頭に、色とりどりの可愛らしいミニブーケがたくさん飾られている。
この店は、あとで寄ろう、と六花は思った。
左手のスーパーを素通りして、六花は右五軒目の写真店に入った。
「写真紙、ありますか?」
店のおばさんに六花が声を掛けると、おばさんは一瞬はっとしたけど、すぐに笑顔に返って
「もちろんありますよ。サイズは? どのくらい?」
と訊いた。
「遺影の大きさくらいです。」