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六花と父ちゃんの生きる道

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長編連載小説『六花と父ちゃんの生きる道』を集録しています。
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#連載長編小説

【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第十五話(最終話) 世界は動き続ける

 父ちゃんが米の予約タイマーをセットして、それからふたり並んで歯を磨いた。こんなことも初…

秋ノ宮 陽菜
2週間前
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【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道第十四話 六花のふたつのお願い

「十一月四日、十九時に魚政予約したから―――」 早く帰ってきて、は、おかしいか。そもそも…

秋ノ宮 陽菜
2週間前
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【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第十三話 たこ焼きパーティー

 父ちゃんの気分が上々のまま、たこ焼きパーティーが始まった。父ちゃんの手さばきは、やっぱ…

秋ノ宮 陽菜
3週間前
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【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第十二話 煮込む

 机の上に置かれたレジ袋のなかに、お母さんの元カレたちが切り刻まれて入っている。ここまで…

秋ノ宮 陽菜
4週間前
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【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第十話 受け取り損ねたプレゼント

 その言葉を聴いたとき、六花とお母さんは並んでソファに座っていた。座って、ドラマを観てい…

秋ノ宮 陽菜
1か月前
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【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第六話 六花のともだち

 そのひとは六花のかごを取り上げて下に置き、両手を両手で包んできた。あまりにも真剣なおば…

秋ノ宮 陽菜
1か月前
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【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第四話 ついてないときに食べるもの 

第一話 第二話 第三話  アーケードのなかに入ると、右手の二軒目がお花屋さんだった。店頭に、色とりどりの可愛らしいミニブーケがたくさん飾られている。  この店は、あとで寄ろう、と六花は思った。  左手のスーパーを素通りして、六花は右五軒目の写真店に入った。 「写真紙、ありますか?」  店のおばさんに六花が声を掛けると、おばさんは一瞬はっとしたけど、すぐに笑顔に返って 「もちろんありますよ。サイズは? どのくらい?」  と訊いた。 「遺影の大きさくらいです。」

【長編小説】六花と父ちゃんの生きる道 第二話

 六花のお母さんは、前触れもなくいきなり死んだ。  買い物帰りに横断歩道を渡っていたら、…

秋ノ宮 陽菜
2か月前
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