【短編小説】望月パセリとつきあうということ(3/4)
大晦日、僕は大学近くの自分のアパートに、初めてパセリを招待した。
僕は実家に帰らないし、パセリも帰らないというので、年越しを一緒に過ごすことにしたのだ。
部屋をこれでもかというほど片づけて、こたつの上にカセットコンロを設え、鍋の材料もみんな買ってきた。
白菜、にんじん、ねぎ、しいたけ、えのき、鮭の切り身、鶏肉、木綿豆腐、マロニー。締めの雑炊のためにご飯も炊いたし、卵もある。スープは市販のしょうゆ味だ。
パセリを駅まで迎えに行き、そこから徒歩十分のアパートについた。