■第17回 リーダー研修、管理職研修は生かせていますか
1 企業内研修で最もニーズの高いテーマとは?
読者のみなさんは「リーダー、管理職研修」を、受講する側としてはこれまでに何度か、あるいは人事や研修部門の方であれば実施する側としても経験があるでしょう。
私は企業様からさまざまな研修のご相談をいただき、プログラム開発から講師まで、また時に研修制度そのものの設計段階から務めさせていただくことがあります。中でも最も多いニーズはやはり「リーダー研修、管理職研修」です。
係長になるための若手対象のものから、課長前、課長向け、部長前、部長向け、そして幹部(役員クラス)向けまで、新人を除くほぼ全ての社員が対象になります。
実は私自身、実施部隊として長年感じている疑問があります。はたして社員教育の主要部分といえる「リーダー、管理職研修を本当に生かせているのか」という点です。
疑問点を分解すると次の3つになります。
■リーダー、管理職研修を本当に生かせているのか
1.研修内容は会社がリーダー、管理職に求めるものになっているか
2.研修成果は本当に出ているか
3.そもそも現在の組織の在り方でよいのか
直感的には2.が気になる人が多いでしょうか。研修成果が出ているかの判断は、研修実施後に実践で生かされ、企業業績や社員や組織の成長につながっているか否かで判断できるでしょう。
研修は企業にとっては人材への“投資”です。経営だけでなく株主から見ても、投資には投資額に見合った、あるいはそれ以上のリターンがなければムダであると判断されてしまいます。受講者にとってもいくら給料が支払われるとはいえ、あまりためにならない研修のために長時間拘束されるのは勘弁でしょう。
貴社では「リーダー、管理職研修」に年間いくらの経費と関わる人の人件費を投じているでしょうか。投資効果には有形無形のものがありますが、目先の業績に貢献していなくともせめて受講した人が翌日から見違えるように元気になって働いているでしょうか。
ということで、シリーズ第17回のテーマは社員教育、その主要部分を担っている「リーダー、管理職研修」です。
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