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街、なし崩れる

沈むはずのない船、
落ちるはずのない橋、
強固に見えた街も、

崩れ落ちる


日々、
街で、会社で、学校で、
想定外の出来事が、あちらこちらで起きる。

人々はニュースで、
それを目にした時、改めて驚く。

「えっつ、そんなことって本当に起きるの⁉️」

想定外



そう、想定外の出来事。

でも、想定外にしては…、
なんだか多過ぎない?

あちこちで、毎日起こり過ぎる様に思う。


さらに人々を戸惑わせるのは、

あるはずの
アレが見当たらないこと…。

そう、「原因」
それが見つからない事に人々は戸惑い、

ミステリーが始まる


ミステリーが始まる


でも、これは当然かもしれない。

人々は、
同じレベルで、
同じタイミングで、
現実を認識したりはしない。

目の前の現実に忙しく、
(まあ、忙しさは自分が創るんだけれど)

創られたものが、
想定通りに機能する事が、
とても重要だと気付けない。
その危険性を感じ取る暇も癖もない。


だから…、仕方がない?

NO、想定外は減らせる。


想定外は「 0    」にできなくても、
想定外は、確実に減らせる。







想定外の出来事の原因を特定しようと、
関係者に聞き込みをすると、
とても不思議な、ある傾向が見られる。

・気がつきませんでした。
・わかりませんでした。
・それが普通だと思っていました。
 などと、
 まるで霧がかかっている。

素直に、悪気なく、
意図的に何かを隠しているわけでもなく、
「あやふや」に口を揃える。

諦めずに、
それでも聞き込みを続けると、
聞き取る人のことを、
疑い深い人、
和を乱す人であるかのような態度を、
やんわりと醸し出し始める。

その件は、諦めるようにと、
「誰のせいでもない、仕方ないミス」として、
暗に迷宮入りさせたい空気感が漂う。

その空気が霧のように全体を支配しはじめたら、

崩壊が始まる…。







想定通りに機能する、健全な状態を目指し、
想定外を減らすために、
何とか原因を特定し、再発を防ごうとする人が、
陥りがちな「罠」がある。

どこかに決定的な、

「目に見える、わかりやすい欠陥」

が、有るはず…。

それを見つけ出そうとすることの罠。

空気中に、形あるものを見つけようとするのは、
かなり至難の技、かなり無理がある。
だから、見つからない。

この罠は、
次第に、本当の敵ではなく、
調査する人は、
自分の中の「諦め」と戦わされることになる。





見つけられない理由は、

原因が、
「目に見えるわかりやすい欠陥」ではないから。


原因は「なし崩し」


集団による不作為の傍観、
犯人は、なし崩し。
集団的無責任という「体質」

集団的無責任も、
よーく観察すると、パターンがある。

・その中には先導役がいる。
・さらに、相乗りが複数いる。
・そして、疑いもなく習慣化を助長する、
 影響されやすい人々が周りを固める。

そうして、想定内を、想定外の状態へ、
あるべき姿を、別の似て非なるものへと、
なし崩してゆく。


特徴は、
皆が、明らかに悪意がある訳ではない事。
ただ、
悪意がなくても、善意も弱い。
作り出されるものは崩壊、やはり悪だ。

それが船を沈め
橋を落とし
世界を混乱させる。

そして日々、
想定外の事件が多すぎる理由。



小さな違和感に気づいて、警鐘を鳴らす人に、
注意させにくくさせる人がいる。
惑わして、問題から注意を逸らす人がいる。

もし、警報器を取り外せば、
事故の発生率は高まる。

想定外の出来事のほとんどは、

人災


たとえ悪気がなくても、それは人災。
あるはずの健全な状態(想定された状態)
沈まない船、
落ちない橋、
会社、家族、チーム、
想定外の出来事に陥れるのは、

「なし崩し」

それは、目に見えなくとも、

巨大な街だって崩壊させる。

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