愛について/愛のパンセ(著:谷川俊太郎、小学館文庫、2019)
『愛について』
詩:昼夜より4連から引用
時というものを見事に捉えた言葉だと思う。
『愛について』という詩で必ず連の最後に「そして私は愛ではない」と書かれて深く考えさせられる。例えば1連の
そして5連の
愛ではないのならなんなのだろうか。
『愛のパンセ』
勇気づけられる文章たちである。エッセイと詩と歌、短い劇で『愛のパンセ』は構成されているが、愛とは恋とはなにか、そして自分の生き方が肯定されている気がしてとても嬉しかった。恋多くその分失恋も多い私に、なにかくすぶっている日々にガソリンを補給された感じである。そして谷川さんの言うように「愛は失いたくはない」。すばらしい本だ。