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スポーツ現場における創処置と搬送

今回はスポーツ現場における創処置と搬送について紹介します!

1.創処置

創処置の基本は圧迫止血です!

圧迫止血には2つの方法があり、1つは、清潔なガーゼ等を創に直接あてて圧迫する直接圧迫止血法です。もうひとつは、直接圧迫しても止血されない場合、創より心臓に近い動脈を圧迫する間接圧迫止血法があります。

また、創が泥などで汚染されている場合は、水道水で十分に洗い流します。他人の止血を行う場合は、感染予防のためのゴム手袋の使用が勧められます。

少し前までは、創傷にたいして、「創を消毒後、ガーゼを当てて乾燥させる」のが当たり前でした。僕も昔は、擦り傷に対して消毒液をかけて、傷にしみていたのを覚えています。

しかし、近年は、「消毒せず、乾燥させない」湿潤方法が主流となってきています。

消毒液は細胞を破壊してしまい、乾燥は生きている細胞を死滅させてしまいますので、創の治療を遅延させてしまいます。

また、ガーゼは組織の修復に関わる因子を含む浸出液を吸い取り、傷口にくっつき剥がすときに出血や痛みを伴い、再生した皮膚を剥がしてしまいます。

ガーゼのかわりにハイドロコロイド被覆材などを用いた湿潤方法では、痛みを少なく、早く、きれいに治すことが出来ます!


2.搬送

スポーツ現場では選手が倒れ、歩行困難な場合は担架を用いて搬送することがあります。

頭頸部損傷の場合や傷病者に意識が無い場合は頸椎を保護する必要があります!そのときに頸椎カラーを装着することが推奨されます。

担架に選手を乗せる際に、選手の頭側に位置するリーダーが選手の頸部を固定します。

搬送の方法には主に2つあります。

1つはログロール法です。この方法では、3人で選手の体を手前に90度回転させ、残りの1人がボードの背中にあて、仰向けに戻します。リーダーは体の回転に伴い、頭を回転させます。

もうひとつはリフト&スライド法です。この方法では、両脇の3人ずつで体を持ち上げ、もう1人が足の方からボードを挿入します。

搬送の方法については、日常から訓練しておくことが望ましいです。

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3.まとめ

今回は、スポーツ現場における創処置と搬送について紹介しました。

少しでも参考になったら嬉しいです!

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