トレーニングでパフォーマンスを発揮しやすい時間帯は?
今回は、トレーニングでパフォーマンスを発揮しやすい時間帯についてまとめてみました。
わしたちの体には元々、生体リズム(体内時計)というものが備わっています。昼夜の体外環境の変化に合わせて、体温や血圧、脈拍、ホルモンの分泌など体内の環境を変動させていきます。例えば、夜になると体温や血圧、脈拍などが低くなり、朝から昼にかけて高くなるという体の仕組みは、生体リズムによってつくられています。
夕方のほうがトレーニングに向いているわけ
これは、体温や血圧、脈拍、ホルモンなど体に作用する自律神経の点から、理想的といえます。
自律神経の交感神経の作用により、午後以降にこれらの機能が上昇(増加)していき、体を活動モードにしていきます。交感神経が優位に働くことで全身の筋肉にも刺激が入りやすくなります。
また、筋肉をしっかり動かすためには、体温がまだ上がっていない、筋肉も固まっている朝の状態よりも、活動や食事を摂り始めて体温が上昇している午後のほうが、筋肉もほぐれて動きやすい状態になっています。特に激しいトレーニングの場合には怪我の予防にも繋がるわけです。
トレーニング効果を飛躍させてくれる成長ホルモンについても、運動する時間帯によって分泌量が変わることが近年の研究で明らかになっています。成長ホルモンの分泌を調べる実験では、朝よりも夕方の方が運動によって分泌量が上がるというデータもあります。
生体リズムにより、これら体の機能は昼間から夕方にピークを迎えるようになっています。
よってトレーニングの効果が表れやすいのは、午後から夕方にかけていえます!
ランニングでも「ポイント練習をきっちりこなしたい」、「追い込みたい」「トレーニング中の効果や成果を上げたい」という時は、ぜひ夕方にチェレンジしてみてください。
市民ランナーであれば、仕事が終わった後で、余力があれば夕方6時~7時ぐらいにトレーニングを行うのがベストかと思います。
要注意!!!☟
仕事終わりは、疲れて一息つきたい気持ちにもなりますが、休憩しすぎると自律神経も副交感神経優位へ傾いていき、心もリラックスモードになってしまいます。そのため、走り出すのに気力やモチベーションなど気持ちの面でも余計にエネルギー使うことになります。また、体のリズムが乱れて「最後まで粘れない」、「余計キツさを感じやすくなる」など、トレーニング効果も半減する恐れもあります。
忙しくクタクタに帰って、疲労が溜まっているときは、潔くトレーニングを休むのも一つの選択肢かもしれません。
上手く、体の乗っているリズム(活動モード?or休憩モード?)に合わせてトレーニングを組み入れていきたいですね。
質を上げるトレーニング実践の流れ
ビジネスマンや市民ランナーであれば、
仕事終わりに、身体が活動モードの状態のままメインのトレーニングやポイント練習を組み込むと、きっちりやりきりて、質の高い練習に繋がると思います。
下記は、普段から私が取り入れているトレーニング前後の大まかな流れになります。
仕事終わり
⇓
軽く水分やエネルギー補給として軽食を摂取
⇓
帰宅
⇓
動的ストレッチ・アップジョグ
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ポイント練習(メインの練習メニュー)
⇓
クールダウン・静的ストレッチ
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夕食+補給(リカバリー食)
⇓
入浴
⇓
睡眠
補足:
厚生労働の報告では、就寝時間から逆算して、寝る3時間くらい前の運動やトレーニングでは質の良い睡眠が得られるといわれています。
さらに、質の高い睡眠で寝つきが良くなれば、快眠に繋がり成長ホルモンの分泌が促されすくなります。時間帯では、10時~深夜2時の間が成長ホルモンが分泌するゴールデンタイムともいわれています。
成長ホルモンの分泌が促進すれば、疲れた筋肉や心肺機能の回復や合成もスムーズに進みます。
疲労がとりやすくなるため、トレーニングの継続しやすさや、トレーニングの効率も向上すると思います。
まさに、トレーニングの質を高める、体の良い循環ができるというわけです!!!
もちろん、トレーニングの目的や内容、体の調子や生活環境など、状況によっては朝にトレーニングを行うのが望ましい場合もありますので、朝、夜と臨機応変に、バランスよく取り入れると良いかと思います。
参考になれば、幸いです(^^♪