読了『ザ・メンタルモデル』
タイトル:
『ザ・メンタルモデル
痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』
著者:由佐美加子、天外伺朗
発行:内外出版社
本の紹介
本書では、人が生まれながら持っているとされる「メンタルモデル」を
由佐塾でのみいちゃん(講師)と生徒の対話を通して知ることができます。
内容は少し難しいですが、
本の6割程度はみいちゃんと生徒の対話形式で書かれているので、
読みやすくはあります。
この本を読んだきっかけ
現在受けているキャリアコーチング(ポジウィル)で、
課題図書として提示されて読みました。
本からの学び
あなたはどれ?4つのメンタルモデル
メンタルモデルは現在は4つに分類されるそうです。
人間は共通してこの4つは持ち合わせている一方で、
特に「生存適合システム」に影響を与えているのは
いずれか1つに絞れると言います。
「生存適合システム」と言うのは、
人間にとっての、PCで言うところのOSに相当するもので、
メンタルモデルはそのOSの大元のプログラムだと説明されています。
痛みから発せられる不快な感情を感じないようにするために
メンタルモデルというプログラムが作動し、
「克服」や「逃避」といった形で回避行動を起こします。
求めているものは幼児語みたくシンプル。複雑に考えてもわからない
本からの気づきや感じたこと
まず初めに、自分のメンタルモデルは
「価値なし」モデルに分類されると思いました。
価値なしモデルの人は、
「他の人に対して価値を出せなかったら自分にはここにいる価値はない」
と思い込むという特徴があります。
たしかに、私は幼少期から塾に通わされ、勉強ができると褒められ、
「自慢の孫」という価値を祖母にずっと提供していました。
その価値提供に疲れ、10代の頃は抵抗もしてきました。
そして、就職と同時に地元を離れ上京しました。
抵抗したからといって
幼少期に形成された生存適合OSは別のものに替わるわけでもなく、
10代の頃は「自分の生まれてきた意味は何だろう」「自分の存在意義とは」
というのを常に考えていました。
そして、ようやく自分の存在価値として出てきたのが
「誰もが自分らしく生きられる社会の実現」というものでした。
最近までこのビジョンを盲信し、
自分の存在価値はこれを達成するために行動することだと
信じてやみませんでした。
「このビジョンを否定すると自分の存在自体も否定することになる」
と思っていました。
今は、まだ道半ばですが、
この本、メンタルモデルという概念と出会ったことで、
こんなビジョンなくても、存在するだけで価値がある
と思えるようになってきました。
この本を読むことで、
みなさんが少しでも生きやすくなればと思います。