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『地雷グリコ』読了。異次元の面白さ。

こんにちは。ほどほどです。
今回ご紹介する本は、青崎有吾さんの『地雷グリコ』です。

タイトルだけみると一瞬なんのことかわからなかったのですが、読み始めたら一瞬でわかります😁

この小説の面白いところは、誰もが知っている遊びに独自のルールを加えることでより楽しくなっていることですね。
じゃんけんなんかも、心理戦だという人と、運試しという人いろいろいると思いますが、ここまでガチな心理戦は読んだことないですね。

今回は本書に出てくるいくつかあるゲームの中から、3つご紹介します。

1️⃣地雷グリコ
本のタイトルになっているゲーム。
「じゃんけん・・グー!」
「ぐーりーこっ」って言いながら階段を上がったりするゲームはみなさんも知っていると思います。
そこに独自のルールが加わります。
2人対戦で、45段くらいの階段を上がりきった方が勝ち。
ただし、お互い3つずつ地雷を置くことができ、地雷を踏んだプレイヤーは10段下がらなければならない。
自分が仕掛けた地雷を踏んだ場合はアラームだけが鳴り、相手が仕掛けた地雷を踏んだ場合に爆発し10段下がるペナルティ。

これを読んでいて率直に「やってみたい」と思いました!。
でも審判が必要なんだよな〜。

2️⃣自由律じゃんけん
通常のグー、チョキ、パーの手の他に独自手を一つずつ追加することができる。
ただし、その効果は審判だけが把握すること。
独自手は指の形などすべてが一致していないと「カラ手」となる。

これも面白いルールですよね。新しい手を増やせるというワクワク感はありそう。独自手をどう使うかが勝負のポイントなのかな〜。

3️⃣だるまさんがかぞえた
みなさんご存知「だるまさんがころんだ」の独自ルール。
大きな違いは、鬼が「だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ」のどこで振り向くかを事前に審判に告げる。
そして鬼じゃないほうは何歩進むかを事前に審判に告げる。
そうすることで動いた、動いてないの言い合いがなくなる。
小説ではもうちょっと細かいルールがあるけれど、割愛。

以上の3つの遊びを紹介しましたが、十分おもしろいですよね。
審判がいなければ成立しないところがポイントでしょうかね。
かなり高度な読み合いが展開されます。勝負終盤になるにつれ、逆転の一打が飛び出したりしてページをめくる手は止まりません。

次元の違う面白さ。一度味わってみては?

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