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【臆病者を目指せ】 感想:『臆病者のための億万長者入門』 橘玲

はじめに

私にとって、この本での重要な部分を簡単にまとめると

臆病者は、どんなふうに経済が変わっても耐えられるように、資産を債券、現金、株、不動産に分配、外貨も組み合わせて資産を形成しよう

ということです。


感想

この本のポイントは臆病者。
私のように損失が怖い人でしょうか?
そういう人が資産を作るには??

やはり資産形成と運用は切り離せません。
私たちがリタイアした後の収入は、金融資産の運用だけになります。
年金も自分で運用するわけでないにせよ、仕組み的には金融資産運用と変わりません。
とすれば、やはり運用せざるを得ないですし、前提となる最低限の知識は必要です。

まずは株が紹介されていました。
なぜ株式か。
それは

市場が長期的には拡大していくのなら、株式が原理的にもっとも有利な投資対象だろう。

臆病者のための億万長者入門

ということです。
株式が投資対象になるのですが、個別株ではなく、インデックスの積立投資を勧めています。
私は世界株式で運用していますが、心強い記述を見つけました。

世界株インデックスが紙くずになるのは、この世から資本市場が消滅したときだけだ

臆病者のための億万長者入門

世界株インデックスは株式投資において、これ以上ない分散投資ですよね。
私は淡々と続けようと思いました。


あとはしばしば問題になる持ち家論争。
著者の考え方は、利益を追求する企業の多くが賃貸を選んでいるということは、現状は賃貸の方が得だということを示唆している、ということです。

うーん合理的。
こういう見方をすることはありませんでした。
言われればその通り。
そして不動産を購入した場合に、どうしても不動産の資産額が大きくなり、株式や安全資産との比率が悪くなります。
そして自分で購入する場合は、不動産投資のリスクを全て自分を負います。
とすると、確かに購入よりも賃貸のほうが適切です。

まぁ、私は持ち家なんですが。。
なかなか持ち家を支持する本ってありませんよねぇ。


そして臆病者が極まれば、国家の破綻まで考慮します。
そうでなくても円がいつまで信用されるか不透明さはあります。
とすれば外貨も必要になってくる。


ですから本当の臆病者の心構えは次の文章に集約されます。

「誰も未来を知ることはできない」という心理を前提に資産運用を考える。このとき重要なのは、どんな経済変動にも耐えられるようじゅうぶんに資産を分散しておくことだ

臆病者のための億万長者入門

私はそこまで考えてなかったなー。
著者のいう臆病者から考えると、私は全くその域に達していませんでした。
ちょっと甘く見ていましたね。
勉強になりました。
勉強して真の臆病者を目指すべきです。



読了後の意識/行動の変化

資産を確認しました。
不動産が自宅だけでは心許ない感じがします。
一応リートは積立運用中ですが。
とはいえ、金額で見るとそれなりの割合を占めるので、もう十分なのでしょう。

最大の問題点は外貨。
資産の大半が円に集中しています。
やっぱり外貨建てのETFを始めようかなと思いました。
ネット証券なら簡単に購入できますしね。


基本情報

リンク:臆病者のための億万長者入門
入手場所:図書館
読み始めた日:2024年5月22日
備考:読書ノート11冊目


おわりに

臆病者を名乗るには、幅広い知見が必要そうです。
そして臆病者になれたら、資産を分散させる重要性に気づきます。

臆病者を目指す。

前向きに臆病者を目指す、という一風変わった本ですがとても参考になりました。


読んで頂き誠にありがとうございました。

髙草木






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