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犬と猫、どちらと暮らせばより健康に?
私は猫派です。猫カフェに行くと、ふわふわの猫たちに囲まれて心がほぐれるような気がします。でも、健康面を考えたとき、犬と猫ではどちらがより良い影響を与えてくれるのでしょうか?
ペットと暮らすメリット
ペットを飼うことで心身が癒やされるというのは、よく聞く話です。近年では、ペットが健康や福祉の面でも良い影響をもたらすことが、研究によって明らかになってきました。特に日本では、犬と猫の飼育数が多いため、この二つの動物が人間の健康にどのような影響を与えるのか、気になるところです。
犬と暮らすと認知症予防になる?
国立環境研究所の谷口優主任研究員によると、犬を飼っている人は、そうでない人と比べて体が弱くなりにくく、認知症のリスクも低くなることがわかっています。東京都大田区で行われた約1万1000人の高齢者を対象とした調査では、犬を飼っている人は認知症の発症リスクが40%も低かったそうです。
また、別の調査でフレイル(加齢による筋力低下や身体機能の衰え)のリスクも調べたところ、犬を飼っている人のリスクは約20%低かったとのこと。これは、犬を飼うことで散歩の習慣ができることが大きく関係していると考えられています。犬の散歩を通じて運動量が増え、さらに散歩中に他の飼い主と挨拶を交わすことで社会的なつながりも生まれるため、健康を維持しやすくなるのです。
猫はどうなのか?
では、猫を飼っている人はどうでしょう?
同じ調査で猫の飼い主も分析されたのですが、認知症やフレイルのリスク低下は見られなかったそうです。これは、猫が散歩を必要とせず、犬のように飼い主を運動させる機会が少ないからかもしれません。
ただし、猫にはメンタルヘルスの向上に良い影響を与えるという研究があります。猫と触れ合うことでリラックスしたり、ストレスが軽減されたりする効果が期待できるからです。
健康を考えるなら犬、癒やしを求めるなら猫?
今回の研究結果から考えると、運動習慣をつけたい人や、健康寿命を延ばしたい人には犬のほうが向いているかもしれません。一方で、猫はストレスの軽減や精神的な癒やしに役立つので、忙しい日々の中でリラックスしたい人にはぴったりでしょう。
結局のところ、大切なのはペットを愛情をもって世話することだと思います。どちらを選んでも、共に過ごす時間が心を豊かにしてくれるのは間違いありません。
みなさんは、犬と猫、どちらと暮らしてみたいですか?