「求めない奴に、何を言ってもムダだ」
■感想文『サウス・バウンド』/著者・奥田英朗さん
主人公の父・上原一郎は、豪快な男です。元過激派というキャラクターなんですが、文章からその迫力が伝わってくる人物描写は素晴らしい。1つの信念を貫き通す男の生き方はカッコイイなって思ってしまう、そんな本です。また、小学6年生である一郎の息子・二郎が、大人びていく過程は読んでいて気分がいいです。二郎の友達・向井くんは異常にマセていて楽しいですし。
好きなセリフがあります。
元過激派の父・一郎は役人に向かって言います。
楽園を求めている
すると役人は呆れて、こうつぶやきます。
いい大人が何を……
間髪いれずに一郎は言い返すんですが、これが実に気持ちいい。言ってみたいセリフですよ笑。忘れられない一冊になりました。文庫になっているようなので、オススメします。お求めの際は一度に上下巻セットでどうぞ。
一日一つの投稿を続けます。それは、文章を書くという、コンテンツメイクの楽しさをnoteが思い出させてくれたから。ありがとう。ライフワークが手につかないくらいnoteのことを考えてしまうので、noteをライフワークにすべく、今後も続けます。読んでいただいて、ありがとうございました。