【 名言・格言・諺は『人生ナビ』 】
名言・格言・諺は私たちの人生の道標です。
私の敬愛する中村天風師は、
講演の中で
『名言・格言・諺・成句・俳句』
を多用しています。
たとえば、次のようなものです。
「 『湯上がりの気持ちを欲しや常日頃』
『もの持たぬ袂は軽し夕涼み』
『気に入らぬ風もあろうに柳かな』
『晴れてよし、曇りてもよし、富士の山』
『心だに 誠の道に かないなば 祈らずとても 神や守らん』
『悟れば、一瞬にして幸来る』
『矢でも鉄砲でも持ってこい』
『蒔いた種のとおり花が咲く』
『陽気の発するところ、金石もまた透る』
『百尺竿頭一歩を進む』
『断じて行なえば、鬼神もこれを避く』
『憂きことのなおこの上につもれかし 限りある身の ちから ためさん』
『勇気は常に勝利をもたらし 恐怖は常に敗北を招く』
『面白き こともなき世を 面白く すみなすものは心なりけり』
『身を思う心ぞ心苦しめん 身を思わねば命安けり』
『天は自ら助くる者を助く』
『人生というものは、心に悶えのないときが本当のユートピアなんだ』 」
いずれも意味深長な名言・名句です。
天風師の慧眼には感服致します。
私の好きな名言に、
『心頭を滅却すれば火もまた涼し』
というものがあります。
意味は、
『無念無想の境地にあれば、どんな苦痛も苦痛と感じない。〔杜荀鶴「夏日題悟空上人院」より。
禅家の公案とされ、1582年甲斐(かい)国の恵林寺が織田信長に焼き打ちされた際、住僧快川(かいせん)がこの偈(げ)を発して焼死したという話が伝えられる〕―大辞林―』
です。
新明解国語辞典には、こう書かれています。
〔 「心頭、火を滅却すれば、また涼し」の誤読といわれる 〕
この意味で解釈すればこうなります。
『心の中から、怒り・憤り・憎しみ・恨みを消し去れば、すがすがしい(さわやかである)。』
私は、次の成句を自分への戒めとしています。
『実るほど頭を垂れる稲穂かな』
人は、とかく傲慢になりがちです。
謙虚に、どこまでも謙虚に生きたいものです。
また、次の成句も好きです。
『袖擦り合うも他生の縁』
『袖擦り合うも他生の縁』
(道で見知らぬ人と袖がちょっと触れ合うような些細な出来事でも、それは単なる偶然ではなくてすべて前世からの因縁によるもの。
だから、どんなささやかな出会いも大切にせよということ。―故事ことわざ辞典―)
英語では、
“Even a chance acquaintance is decreed by destiny.”
(たまたま知り合うも運命による)
といいます。
『言志四録』 は指導者のバイブルとして知られています。
『〔現代語抄訳〕 言志四録』
(佐藤一斎=著 編訳=岬 龍一朗 PHP研究所)
の1頁目に、こう書かれています。
「少にして学べば、則ち壮にして為すこと有り。
壮にして学べば、則ち老いて衰えず
。
老いて学べば、則ち死して朽ちず。
(『言志晩録』 第六○条) 」
『老いて学べば、則ち死して朽ちず。』
は、マハトマ・ガンジーの『名言』である、
『永遠に生きると思って学びなさい。』
と共通しています。
私も肝に銘じています。
『虎は死して皮を残し、人は死して名を残す』
(立派な活躍によって、のちのちまで名声が伝えられる。―明鏡国語辞典―)
という成句もあります。
共に、精進しましょう。
名言・格言・諺は私たちに多くの示唆を与えてくれます。
まさに『人生ナビ』です。
意味がわからない成句はネットで調べてみてください。
自主的に調べると楽しいし、得るものも大きいですよ。
(結論)
『あなたも、座右の銘に加える新たな言葉を探してみませんか?』
『力の結晶 中村天風真理瞑想録』(著者 中村天風 PHP研究所)
『心を磨く 中村天風講演録』
(著者 中村天風 PHP研究所)
『[現代語抄訳]言志四録』
(著者 佐藤一斎 編訳者 岬龍一郎 PHP研究所)