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#846 黒い仕事術
主語が大きな話になってしまい恐縮だが、相変わらず日本人は世界でもトップクラスの長時間労働らしい。データのとり方によって労働時間の長さは変わってくるようだし、非正規雇用が増えているので見かけ上労働時間は短くなっているようだが、正規雇用だけを抜き出すとやはりトップクラスとのこと。
そして30年間賃金が上がっていないとなると、労働生産性がかなり低くなっているということがわかる。この30年間でIT化が行われ、かなり生産性は上がったような気はするけれど(昔のことは知らないが)、実際は給与に反映されていない。
先輩社員から昔話を聞くと、よく言われるのは「昔は大変だった」ということ。それは手作業が多く、現代のようにITで自動化されていないから当たり前の話。そんな過去と比較すると全てが楽になったとは思うのに、生産性が低いのは何故だろうか。
この30年間、楽になった分「仕事のための仕事」を勝手に増やして、それが生産性低下の原因になっているのでは?と思ってしまうのは気のせいだろうか。
もちろん、昔と違ってルールでがんじがらめにされて、その分昔にはなかった仕事が増えてしまったことはあるだろう。それは規制緩和を訴えれば良い話。
ここ数年でハンコ文化が無くなって、それだけで事務仕事は随分と楽になった。それでも、まだまだ郵送文化だったり、FAX文化だったりは無くなっていなくて、そこらへんにも無駄な「仕事のための仕事」がごろごろと存在する。
そして、もう一つ。仕事をする側にも問題がある。
これは、私の周りだけかもしれないが、四角四面で言われたことしかやらない人間が多い気がする。真面目すぎるというか、融通がきかないというか。
要は「遊び」が無いというか、自分で工夫しないというか。もうちょっとこうしたらいいのにと思うことはよくある。もどかしい言い方ではあるが。
ちょっと前に読んだ池上彰さんと佐藤優さんの対談本。真面目な仕事術を「白い勉強」、不真面目な仕事術を「黒い勉強」といった風に書かれていた。ここに出てくる例は極端だけれど、少し引用する
佐藤たとえば、オランダに出張に行ったとして、ちょっと出来心でハシシ(大麻)をやってしまったとしましょう。向こうでは合法ですから。それで調子に乗ってヘロヘロになっているときに、所持金を全部すられてしまい、そこには会社の出張費も入っていたとします。そのとき上司に「どうしましょう?」とバカ正直にすべて報告したら、上司も困るわけです。かばいたくても、かばい切れませんから。
池上聞いてしまったら、なかったことにはできませんからね。もしかばって隠していたことが露見した場合、その上司の責任問題にも発展してしまう。佐藤そんなとき上司より先に相談できる相手、具体的には数年上の先輩がいるかどうかがポイントです。「ハシシなんて正直に言うんじゃない。酔って寝ていたことにしろ」とアドバイスしてくれる
もちろん、ルールは守らなくてはならないが、ルールが存在しないものにまでなんとなく古い慣習とか前例に縛られている例は多い。
バカ正直に仕事をしていたら、本当に無理無駄が多くなってしまうから、なるべく適当に緩急をつけてやったら同じ給料でも随分と楽になるとは思う。つまり「黒い仕事術」って必要だな。そんな事を考えていた。
好き嫌いが別れると思うが、この本とかもそんなことを唱えているんではないだろうか?読んでないけど(適当)。
ライフハッカーではダークサイドスキルなんて呼んでいる。