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Harvard Business Review 25年1月号①:オズボーン教授が語る「AIと人間のあるべき関係性」とは?

読書ノート(181日目)📚
前回の更新から2週間ほど空いてしまいましたが、週1冊の読書は何とか継続しています。

しかし、肝心の森岡毅さんの本はまだ読めておらず…
旧作・新作とも、積読状態は継続中です…💦

そんな中、読書ノートの更新をこれ以上は止めてはいけない…!
という思いもあり、今日からは、今年から年間定期購読をし始めたHarvard Business Reviewを紹介してみようと思います。

2025年1月号の表題は「経営課題としてのテクノロジー」ということで、最近のAIに関する記事が多めで、全12種の論文が掲載されていました。

この読書ノートでは以下の5つを紹介していく予定です。

私たちは技術の進歩をどう捉え、どのような社会を構築すべきか
 マイケル・オズボーン オックスフォード大学 教授
生成AIとの協働を実現する3つのスキル
 H. ジェームズ・ウィルソン
 アクセンチュア グローバル・マネジング・ディレクター
AIがチームに加わるとパフォーマンスが落ちる
 ブルース・コグー コロンビア・ビジネススクール 教授
経営の多角化を成功へと導く5つの論点
 バラット N. アナンド ハーバード・ビジネス・スクール 教授
退職してからの人生をどう生きるか
 テレサ M. アマビール ハーバード・ビジネス・スクール 名誉教授

今回、ChatGPTに搭載されている「GPTs」をフル活用して、論文内容の要約はChatGPTにお任せしてみようと思います。

今回使用するGPTs(目的に応じてプロンプトが初期設定されたツール)は、
落合陽一先生の論文の読み方フォーマットで要約&解説をしてくれる
「論文要約くん」です。

ということで、早速1つ目の論文を要約してみました。

インタビュー要約:マイケル・オズボーン教授が語るAIの未来と社会の課題

1. インタビューの概要タイトル
「私たちは技術の進歩をどう捉え、どのような社会を構築すべきか」

インタビュイー
:マイケル・オズボーン
 (オックスフォード大学教授、機械学習専門)
発行日:2024年12月4日
出典:Diamond, Inc.

2. どんなもの?
本インタビューでは、オックスフォード大学の機械学習の第一人者であるマイケル・オズボーン教授が、生成AIの急速な発展とその社会的影響について語っている。AIの進化は歓迎すべき点が多いが、同時に慎重な対応が求められるとし、特に雇用の未来やAI規制、ビッグテックの影響力に対する懸念について詳しく述べている。また、AIは人間を代替するものではなく、補完する存在であるべきだという考えを強調している。


3. 先行研究と比べてどこがすごい?
2013年に発表した論文「雇用の未来」では、「AIの発展により、米国の47%の雇用が自動化のリスクにさらされる」と予測し、これは現在のAIの発展によって現実味を帯びてきた。
AIによる雇用の変化について、ファッションモデルやクリエイター職に対する影響が実際に進行中である点を示唆。
近年の論文「Generative AI and the Future of Work」では、「AIは平均的なパフォーマンスを実現するが、高度な専門職には太刀打ちできない」と指摘し、AIと人間の協働が重要になると分析。


4. 技術や手法のキモはどこ?
・生成AIの強みと限界

AI(特に大規模言語モデル)は「確率的オウム」と呼ばれるが、実際には深い理解を持ち始めている。
しかし、「逆転の呪い(Reversal Curse)」のような欠陥があり、単純な論理的推論に失敗することがある。
機械学習の構造は非常に複雑で、完全に理解している研究者はいない。

ビッグデータとAIの課題
AIは膨大なデータを学習するが、インターネット上の質の異なる情報を一律に扱うため、結果は「平均化」される。
そのため、AIは人間の高度なスキルを置き換えることができず、「創造的な仕事」では人間の補完的な役割を担う。


5. どうやって有効だと検証した?雇用への影響に関する実証研究
2013年の「雇用の未来」論文では、多くの職種について自動化の可能性を評価し、ファッションモデルなど一部の職業で予測が的中。
一方で、自動運転の進歩については予測が外れ、現在も実用化には至っていない。

リスク管理とAIの応用
オズボーン教授は「リスクの高い現場でのAI活用」に関心を持ち、採鉱業界や保険業界と協力して責任あるAI開発を進めている。
AIが提供する情報の信頼性や不確実性の評価が、現実社会での実用性を左右することを実証。


6. 議論はある?
・ビッグテック依存の問題

AI研究の大部分がグーグルやマイクロソフトなどの巨大企業の資金提供を受けているため、学界の独立性が危ぶまれる。
AI政策の決定がビッグテックの影響下にあると、公平な技術規制が難しくなる可能性がある。

AIの倫理とガバナンス
AIの進化により、人間の「考える力」に近づいているが、社会はそれをどう扱うべきか決断を迫られている。
AI規制について、EUは2024年5月に「AI規制法」を承認したが、技術的理解が不十分なまま規制を進めるリスクがある。

7. 次に読むべき論文は?
「The Reversal Curse: LLMs Trained on 'A Is B' Fail to Learn 'B Is A'」(2023年)

LLM(大規模言語モデル)が単純な論理的推論に失敗する事例について分析。
「The Future of Employment: How Susceptible Are Jobs to Computerisation?」(2013年)
AIが雇用に与える影響を分析し、47%の仕事が自動化のリスクにあると指摘。
「Generative AI and the Future of Work: A Reappraisal」(2024年)
生成AIの社会的影響を最新の視点で分析し、AIが「平均的な結果」に収束する問題を指摘。

結論
オズボーン教授は、AIが社会に与える影響を鋭く分析し、「AIは人間を補完するものであり、代替するものではない」と強調する。ビッグテックの影響力、AI規制の在り方、雇用の未来についての議論は、今後も継続していく必要がある。

落合陽一先生の論文の読み方を事前学習させたGPTsのポイントは、
どんなもの?
先行研究と比べてどこがすごい?
・技術や手法のキモはどこ?
・どうやって有効だと検証した?
・議論はある?
・次に読むべき論文は?
・結論

というフォーマットに沿って、論文を要約してくれるというもので、非常に短期間でポイントを絞って要約してくれる点が凄く便利に感じました!

肝心の内容についてですが、
オズボーン教授が2013年に47%の米国の雇用が奪われるリスクがあると発表した後、最近は「AIは平均的なパフォーマンスを実現するが、高度な専門職には太刀打ちできない」と指摘し、AIと人間の協働が重要になると分析ということで、AIが得意な分野と人間が得意な分野の棲み分けの解像度が上がってきているようです。

オズボーン教授の「AIは人間を補完するものであり、代替するものではない」という言葉はインタビューされた2024年12月時点の言葉であって、AIの進化スピードが物凄いのと、特に2025年は自律型AIのAIエージェントが大注目されていますし、人間側はまだまだ安心してはいけない…!と感じます。

いずれ、AIが上司になって自分が使われる立場になる日もくるかもしれません。そうならないようにAIを使いこなす側でいたい、と思いますし、そのためにも最新情報を含めて、ますます知識をアップデートしてAIと協働できるようにしていく必要があると感じている今日この頃です。

今日はGPTsを使って論文要約をしてみましたが、凄く時短化されて情報のインプットができるので、何だか良い感じでした!

ということで今日はこの辺で!
それではまたー!😉✨



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