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わび寂びライカ EU

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わがカメラ事始めは、30年ほどまえのイタリアの旅。出発まぎわに「写真の撮り方入門」を手にした泥縄そのものであった。 そんな初心者が、プロ仕様のピントも露出も手動のニコンF3で撮っ…
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2023年1月の記事一覧

ワイン小咄

ブルゴーニュの銘酒街道の一角。 十字架の列が目にとびこんできた、村人の墓。 まわりのぶどう畑では、せっせと房を摘んでいる。   このあたりにこんな歌が伝えられている。   もしも、わたしが死んだなら 墓穴のなかのわたしのそばに なみなみと注いだワイングラスを 忘れずに置いてくれ ……… もしも俺が死んだなら 酒蔵のなかに埋めてくれ いいワインのある酒蔵だ 酒蔵のなかだぞ いいかい よいワインでいっぱいの酒蔵だぞ 俺の墓石のうえに刻んでおくれ 「酒飲みの王 ここに眠る」

ひと粒のロマネ・コンティ

ロマネ・コンティ1985年。 豊かな香りが鼻先にひろがる。口にふくむと、豊饒、 さらに気品と繊細を感じる。 熟れているが初々さが同居する。 ずいぶんと奥行がある。 20年ほどまえ、一本25万円で仲間5人と割り勘で楽しんだ。 いまでは、200万から300万もする。 このロマネ・コンティは、期待を裏切らなかった。 本音をいえば、極上のいい女に出会った思いで、 今もそれを引きずっている。 2000年9月。 太陽がじりじりと照りつける。30℃はある。 ブルゴーニュのワイン畑では

朝からギネス

25年まえ。ダブリン空港からホテルまで乗ったタクシーの運転手が、 ギネスは世界最高のビールさ、パブで飲むギネスはうまいぜ、 と盛んにすすめる。 さらに、行きつけのパブの名前を書いたメモまでくれた。 アイルランドの国民的飲料ともいえるギネスを飲まずして、 この国を語れない。 さっそく醸造所を訪ねた。 ただようポップの香りにひかれ見学ルートをカット、パブにむかった。 朝10時すぎ、早や3組の先客が黒ビールを楽しんでいる。 朝からギネスか。 さっそく「パイント、プリーズ」。