どうして営業がマーケティングになれないのか | セールスパーソンがマーケティングになるために | はじめに
こんにちは、Tak@外資流マーケティングです。
営業とマーケティングは本来、顧客に対してモノやサービスを販売し、売上、利益を稼ぐ役割であるということについては同じです。
しかしながら、転職市場では営業とマーケティングは別物ように扱われ、営業からマーケティングへの社内異動や転職はハードルが高いとも言われたりします。
なぜ営業がマーケティングになれないのでしょうか。
営業がマーケティングになれない理由はいくつかあります。
① 組織的かつ中長期視点の欠如 (自社)
新規開拓では、与えられた製品とフィールドで新規顧客を開拓して売上を伸ばすことが求められ、既存顧客のアカウントマネジメントであれば、それらの顧客の商売が伸びるように支援しながら営業活動を行います。いずれにしても、営業では、自分の売上を重視しますので、組織の全体最適を図るような発想を持ちにくくなってしまいがちです。また、営業は毎月の予算達成のために活動します。厳しい予算編成になるほど、短期的な日銭稼ぎにフォーカスし、何とか達成しようとします。そのような日々の営業活動において、中長期的なプランを描きながら仕事をしていくことが難しくなっていきます。
② マーケット視点の欠如(顧客・市場)
自らの顧客ばかりに集中してしまい、マーケット全体の視点を見失いがちです。実際に顧客が言うことできる限り叶えてあげたいと思ってしまう営業は多いでしょう。
確かに答えは顧客が持っていますが、それは、1人または1社のニーズです。そのようなニーズが全国的にどれぐらいあるものなのか、一歩引いて市場を見渡すことが出来ていないケースが多く見受けられます。
③ バリュープロポジション観点の欠如と希釈化(競合)
自社製品がシェア100%ということは殆どありません。常に競合他社との競争に晒されています。
競争に勝つために、競合他社が行っているサービスを自社も取り入れ、更に差別化するために何らかの付加価値を付けて販売しやすくしようとしてしまいがちです。『付加価値の足し算』をしていくとコストが高くなり、自社の経営資源が分散し、自社の尖った強みが無くなってしまいます。引き算も同時に考えられると良いでしょう。
上記は、3C(自社、顧客、競合)の観点から見て、セールスパーソンが欠如しがちなマーケティング視点を並べていますが、逆に言えば、これらの視点を営業組織内で持つことができれば、全員がセールスマーケティングになる第一歩となります。
上記3つの観点で、心に留めておくべきことを記載します。
上記のポイントを改善できるよう、会社の仕組みと個人の知識やスキルを向上させ、営業でもマーケティングが出来るようにしていくことが会社の成長につながることになるはずです。
お読みいただきありがとうございました