今週読んだ本ランキングBEST7。【11/18-11/24】
小説も映画も、金のため?
売れる小説。
ここ最近は、ベストセラーと言われる小説を中心に読んでいる。なんとか大賞とか、そんなやつ。つまらない。本当につまらない。どんでん返しとか伏線回収とか、わかりやすい面白さだけを詰め込んで、読者を依存させているようにしか思えない。
例えるならジャンクフード。確かに美味しいんだけど、それは刺激があるだけで、深みも繊細さもあったもんじゃない。そういう小説ばかり売っていると、短期的にはいいかもしれないが長期的には酷い目を見る気がしてならない。
売れる映画。
小説に大衆文学と純文学があるように、映画にも商業映画とアートフィルムが存在する。小説も映画も、つくる人はそれらが大好きだったはずなのに、いつしか売り上げに囚われている。自分が良いと思うものより、みんなが良いと思いそうなもの。
本当に良いものは儲からないかもしれない。それでも誰かの心に深く刻まれるはずだ。たかが金が欲しいのか、自分の世界をつくるのか。僕は後者を作品と呼びたい。前者はただの商品だ。
そんなわけで、ほんの少しの作品とありふれた商品の紹介をしよう。
ランキングBEST7。
第7位 : 夕木春央『方舟』
第6位 : 町山智浩, 柳下毅一郎『ベスト・オブ・映画欠席裁判』
第5位 : 和田誠『装丁物語』
第4位 : ブルーノ・ムナーリ『ムナーリのことば』
第3位 : 筒井康隆『メタモルフォセス群島』
第2位 : 千葉雅也『センスの哲学』
第1位 : 岸本佐知子『ねにもつタイプ』
B級小説ってあるのかな。
B級映画にハマりかけているって話。
ハリウッドの大迫力の映画もいいけれど、低予算で作られたようなB級映画もいいと思い始めてきた。最近の映画は、どれも失敗できない恐怖からか、安定感がありすぎる気がする。漫画原作の邦画なんて、いかに儲けるかしか考えていない。
映画をつくるという行為は、自分からやりたいと思わなければ発生しない。はじめのうちはみんな映画への愛が溢れている。しかし、次第に売上を気にするようになって、あんな映画やこんな映画をつくってしまった。
その点、B級映画は愛が滲み出ている。結果はともあれ、やりたいことをやっているのを観ているだけで感じるのだ。
小説も売上至上主義。
近年は出版不況と言われていて、ベストセラーが出ると、出版社を救ったと称えられる。小説も映画と一緒で、売上を第一に考えている。わかりやすさとか刺激ばかりを追い求め、非常につまらない状況になっている気がする。
B級小説というものがあるならば、僕は応援したい。書きたいことを書きたいように。質は悪いかもしれないけれど、小説への愛がそこにはきっとある。