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欲しがりません、いつまでも。 【エッセイ】

 明るくなったら目を覚まし、暗くなったら布団に入る。少しの食事と少しの笑い。僕が欲しいのはこれだけで。車も時計もいらないし、地位も名誉も投げ捨てる。そういう僕は、贅沢ですか?

 ただ生きること、それだけが、こんなにも辛いことなんて。こんな世界、狂ってる。僕は自由が欲しいだけ。なのに大人は傲慢で、いつでもどこでも追いかけてくる。逃げろ、逃げろ。頭の中で鳴り響く。

 周りを見れば、みんな真面目で。自分を殺して生きている。嫌じゃないの? そりゃ嫌だよ。だったら今すぐ辞めたらいいのに。

 逃げることすら制限されて、どこにも行けない。コノヤロー。働く僕らは寿命が延びて、死なないことを夢みてる。もっと働け、さあ稼げ。僕の人生は減るばかり。

 大きくなったら鳥になりたい。そんな子どものころの夢は、今でもそんなに変わっていない。大きな空で羽ばたいて、自由に風を感じていたい。縛られたくない。逃げ出したい。

 欲しがりません、いつまでも。だから僕に、自由をください。

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