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🔴いつも大安吉日284 〜変わらない自然と生きる暮らし〜
【変わらない自然と生きる暮らし】
外にある薪をまずは中のストーブに運ぶ
杉の葉っぱや細かい木、薪割りのときに出た木の皮も焚きつけとして使う
腕にそいつを「どんっ」と抱えて運ぶと、細かい木くずがポロポロと部屋に落ちるんだ
まれにそれをまとめて落とすことがある
部屋の畳の上にはポロポロなんてのを越えた、「ぼろっぽろのぐしゃっぐしゃ」な木くずが広く散乱することになる
「くそっ」
そのたびにぼくはそう舌打ちをしていた
昨日またその状況が起きてしまった
「くそっ」まではいつもの通りだった
しかしそこからひと呼吸おいて、「いやいやちょっと待て」となったんだ
部屋が木くずだらけになったうえに、さらにイラつくのはあんまりよろしくないだろうと
木くずが散乱してからここまで約三秒
「これできれいに掃いたら部屋もさっきよりも絶対きれいになるじゃん、そうだそうだ」
最近の「感謝と褒める」の意識がここにある
おだてられることもここのところあって、そこで「えへっ」とうれしくなってる自分がいる
「いやいやぼくなんて⋯」と思う自分もいるけど、素直にうれしい方がおっきい
「いいぞ、すごくいいぞっ」
これがまたつぎにつながっていく
🔴干し芋づくり
外で簡易かまどに火をつける
中が汚れるのがいやだからじゃない
遅くなったけど干し芋作りのはじまりだ
収穫してからひと月以上は眠らせた
寒さと乾燥に弱いさつま芋を、この極寒の地でまずは「どう持たせるか?」だった
いままでの籾殻と茶箱を使った保管はやめて、新聞を敷いた段ボールに芋をいれて、その段ボールをラップでぐるぐる巻きにした
断熱材や毛布をたくさん被せて、それを日当たりのいい閉め切った部屋に置いていた
段ボールは湿気でふにゃふにゃになったけど、カビが生えるほど温度は高くなく、開けてみるとバッチリ元気なさつま芋が顔を出した
まずはいちばん好きな「紅あずま」だ
よくいう干し芋向きな品種ではないけど、噛めば噛むほど味が出てくるやつなんだ
土のついたままの芋を洗う
水が使い放題なのは絶対に必要な条件だ
「ありがたいなあ」と思ったのはほんの一瞬で、手がいかれるほどに冷たい
ほんの少しの慣れと麻痺のうちに一気に洗う
きれいな紅色になった芋が見事だ
これを蒸籠に並べてしばらく蒸す
蒸気が芋の間を通って隙間から吹き出す
これであっつあつの芋の蒸しあがり
厚さを揃えたスライスも試した
育ちの悪かった小さい芋は皮付きで干した
近所のばあちゃんを見習って四つ切りもした
そのどれもそれぞれにうまかった
そしていまはいろんなパターンでやる
紅あずまだけなのにいろとりどりでいい
これを軒下に並べた景色が好きだ
これから並べるいろんな色の芋が楽しみだ
干し柿も大根も今年は出来なかったけど、まわりの草が枯れてあたりが茶色になったころ、冬の手仕事が景色と心に色をつけてくれる
きびしい寒さに花が一層映える
🔴広がる世界のはじまり
夜に、今度の春から認定こども園になってすてきな未来に向かう「森のようちえんちいろば」のおはなし会があった
うちのふーちゃんも春から入園予定なんだ
https://www.facebook.com/Waldkindergarten.Chiiroba/
ちいろばでの日々の活動
建設中のあたらしい園舎
有機給食について
そこにいまとこれから関わる仲間たち
ちなみにあたらしい園舎の上棟式での餅は、うちの米をみんなでついたのをまいたんだ
園長わたにいのすてきな話しが聞けた
ちいろば近くで取れる黒曜石の話しがあった
はじめにある園児が黒曜石を見つけたところから話しははじまり、みんながそれに興味を持ち、探すことが得意になり、その中でまたさらに興味を深堀りするこどもがあらわれる
自分の研究をみんなが聞いて、そこからまた広がっていく石の世界
石の割れ口の鋭さに、「これで料理したい」と思うこどもがいる
こうして落ちていた石が暮らしにつながる
大昔はこうしてまわりにあるものが暮らしの大事な道具になっていた
「そんな昔の暮らしの『知恵』のようなところが一部でも体験できることはすばらしい」
はじめはそう思って話しを聞いていた
でもこの話しから、ぼくはその大昔のもう少し前までなんとなく見えた気がした
大昔のほんとの初め、誰かが鋭い石かなんかを拾って「うんっ、これは」ってはじめて何かを切ったり叩いたりしてみたそのとき
そしてそこからものすごい年月を経て、人や動物のイノチと引き換えに何度も失敗しては学びを繰り返し、洗練された道具があふれるいまの時代になった
その、まさにはじめの一歩な気がした
間違いとか正解とかなんかないし、そんな概念なんてまったく遠い世界の話しだ
石、火、水、土、日などなど
ずっとその姿の変わらないものには、その変わらない意味がある
その意味を身をもって学べる場所だな
「縄文時代や何万年も前の人たちは⋯」
そんなふうに語り継がれる昔ばなし
ぼくはそんなふうに、「何万年も前のちいろばでねえ⋯」って語り継がれる『いま』に、これから関わっていけることがたのしみだ
「0歳から100歳までのコミニティ」
ちいろばの杜が大切にするコンセプトだ
そしてぼくも深く共感するその道
「最高にわくわくしちゃうよね」
🔴これでいい
今日もぼくは土から育った芋を山の水で洗い、山から切り出した薪で火を焚く
おひさまの光と風に当てて干し芋をつくる
金は確かにまったくない
そこに関してまだ努力が足りてない
でも大丈夫だと思ったよ
「大丈夫だ、なんもまちがってなんかない」
すてきな気付きと出会い感謝しかない
その場所を選んだ自分を褒めるしかない
昨日もたのしく生きていられた
今日もたのしいいまがつづいている
ただこれからまた芋洗いやらなきゃだ⋯
あほみたいに冷たいんだよね、ここの水
変わらない自然は強くてきびしいね
だからあったかくて信頼もできるんだよね
「よっしゃやるぞっ」
芋蒸しながら振り返ってたら長くなりました
ではみなさんめでたいいちにちを
五穀豊穰 子孫繁栄
大安吉日 さかいひろし
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![大安吉日や店主さかいひろし](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/18359131/profile_2b3ab3bc5df2df46477b1fd317bc6f1f.png?width=600&crop=1:1,smart)