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初詣は祐徳稲荷神社と松岡神社へ(2024/1)@佐賀県鹿島市   

蔵出し投稿です。
令和6年の初詣としてお参りした佐賀県鹿島市にある祐徳稲荷神社と松岡神社を紹介します。

鹿島市は佐賀県の西側、長崎県に隣接する市です。戦国時代中期はこの一帯は島原半島に本拠地をおく有馬氏の支配下にありましたが、次第に勢力を拡大した龍造寺氏が支配するようになりました。江戸時代は佐賀藩の支藩、鹿島藩(2万石)の領地でした。
2社の位置関係はこんな感じで車で10~15分くらいでしょうか。近くですね。


【祐徳稲荷神社について】

貞享4年(1687年)肥前鹿島藩主鍋島直朝公の夫人花山院萬子媛が、朝廷の勅願所であった稲荷大神の御分霊を勧請された稲荷神社で、衣食住の守護神として国民の間に篤く信仰されております。

(祐徳稲荷神社HPより一部抜粋引用)


ところで「鍋島直朝」公と「花山院萬子」媛とは?

○鍋島直朝(1622~1709)
肥前鹿島藩3代藩主。佐賀藩初代藩主の鍋島勝茂の九男で母は菊姫(徳川家康養女)。父、勝茂が甥の鹿島藩2代藩主、鍋島正茂(勝茂の弟、忠茂の子)の養子として直朝を強引に送り込み、正茂を追放。家督を継がせています。勝茂公、かなり強引なことをされたのですね・・。

○花山院萬子(?~1705)
直朝の継室。従一位、左大臣の花山院定好の娘。
萬子媛の諡号「祐徳院殿」から神社の名前がつけられたそうです。


主祭神は
・倉稲魂大神(ウガノミタマノオオカミ)
・大宮売大神(オオミヤノメノオオカミ)
・猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
の三柱。日本三大稲荷の1つに数えられる(諸説あり)大きな神社で、初詣は大変混みあうのですが、30年ぶりくらいに家族で出かけてみました。

舞台の上に本殿があります。壮観!


本殿前の人混み。


舞台から見た境内。


神紋は鍋島花杏葉。



次は松岡神社へ。
昨年12月の佐賀戦国研究会のオンラインイベント(第2回肥前国衆会議)でこちらの神社の話題が出たので、どうしても行きたくて祐徳稲荷神社と一緒にお参りさせていただきました。

長崎ではあまり知られていないのですが、こちらは天文13年(1544)有馬晴純が朝廷からの勅使を迎えて修理大夫しゅりのたいふ任官の披露を行った場所です。
有馬晴純はキリシタン大名で有名な有馬晴信の祖父にあたり、天文年間には藤津、杵島郡まで支配下におき、西肥前最大の勢力となっていました。

今月有馬晴純賜宣命。任修理大夫勅使日野中納言下向有馬。晴純迎勅使於岩崎於松丘神社。拝受宣命云云。

(『歴代鎮西要略 上巻 増補』芥川竜男校訂/国立国会図書館デジタルコレクションより引用)


意外に広い駐車場があります。


鹿島市作成の案内板。



ご祭神は、佐賀県神社庁HPに
日本武尊 伊弉諾尊 伊弉冉尊 素盞嗚尊
とありました。
女優の有森也実さんのお父様(故人)が以前宮司を務められていたとか。


付近には「大村方」という地名があり、大村氏と所縁があるようです。


拝殿


こちらは小さいながら歴史を感じさせる神社でした。
佐賀県にあるせいか長崎ではあまり知られていませんが、有馬晴純の功績とともに、もっと知られてもよいのかもしれませんね。

では、今回もお読みいただきましてありがとうございました。


*祐徳稲荷神社のHPはこちら


*鹿島市の観光WEBサイトはこちら


*佐賀戦国研究会が選ぶ「九州戦国武将ランキング100」が掲載された『忘却の日本史西日本編 特別号』はこちら。松岡神社についてはこの特集記事で知りました。




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