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北斎の娘、応為
昨日のことですが、2017年に放映されたNHKテレビドラマ『眩(くらら)~北斎の娘~』が再放送され、見嵌ってしまいました。
これは葛飾北斎の娘で、北斎の助手をつとめ本人が絵師として描いた作品も残る
葛飾応為(=お栄)を主人公としたドラマで、粋な”江戸っ子”女性であるお栄を宮崎あおいさんが好演し、2017年に見た時点でも大変印象に残っていました。特に、北斎という「光」のような、超えられない存在に対して自分は「陰」でいい、と言うお栄が、いつしか「光と陰」を絵に取り込んで独自の画風を打ち立てる様子が心に残りました。
今回見て印象深かったのは、お栄の思い人でもある絵師、善次郎が「ベロ藍」を使った作品をお栄に見せるシーン。ベロ藍=プルシアンブルーの絵具について昨年note記事にしていたので、今回はそのシーンを見ることができて良かったと思いました。
*プルシアンブルーの絵具の記事はこちら。
日本で初めてベロ藍を使った「藍摺絵」を描いたのは浮世絵師の
渓斎英泉(寛政3年/1791~ 嘉永元年/1848)といわれており、ドラマの善次郎のモデルはこの英泉のようです。実際に、英泉は応為のことを
「女子栄女、画を善す、父に従いて今専ら絵師をなす、名手なり」
と評価していたそうです。
*渓斎英泉の美人画が東京都立図書館「TOKYOアーカイブ」のパブリックドメインにあったので、以下に貼ります。
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また、応為の作品は十数点が現存しています。太田記念美術館のHPに掲載されていたので以下に貼ります。ご興味ある方はご覧下さい。応為の作品は私も1点だけしか見たことがなく、特に光と陰のコントラストが印象的な「吉原格子先之図」は一度見たいと思っています。
*太田記念美術館HPはこちら。
以上、ドラマの感想を含め葛飾応為について書きました。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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