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静かに閉じられる森の入口 全ては白くなって 全ての時は停止と 全ての冬の沈黙と 全ての雪に冷…
ビーバーが川のほとり ウルフの前で シカが増えすぎて困っているんです。シカが増えるとダム…
森の天井は真っ赤に染まり 冷たい空気が冬の近づきを教え その冬を迎えるべく 生命の集約が始…
森のうわさに引き寄せられ 畑に向かった タヌキやキツネやシカは帰ってこない あのクマだって…
森を貫く川を フルムーンが照らしている 月色の鱗で輝く水面で 顔を出すチョウザメが 川沿いに…
濃厚な緑があふれる森の深夜を ウルフは黙々と歩いていると 大きな牡鹿のつのが フカフカの地…
エメラルドの森を 空から落ちる青い雨が 広がる黄色い大地に染み込んで より色を濃くする 太陽のエネルギーをまとった 火の鳥たちは おしゃべりをしながら 飛び回っている 夜の森は フルムーンの輝きを吸収して エメラルドのライトとなって やわらかい暗さが広がり 降り注いでいる 緑をまとって歩くと フルムーンは赤い実でジャムを 作っている 青いジャムを持っているので 交換しようかと思っていると それを捨てて こちらにくれば考えるというので 青いジャムを蹴り上げる 一面の田
樹木に巻き付く藤の紫が 森をかざりつけ 池の近くにはカキツバタの紫たちが 静かに語り はじま…
朽ち果てた根本から 小さな枝を伸ばして咲く山桜も 風にゆられ 花びら散らし喜ぶ 空と山に接…
雪の白が広がる森の中 黒い紫が ポツポツ と姿を現すザゼンソウ 黒い紫のあたたかさが冬の残…
雪が真横に走り 地吹雪は足元を奪おうと繰り返す舞 目の前は色の存在が無く 本当の闇が夜の中…
時折 裸の木々のすきまから キリリ と 縛る 夜の静かな空間を フルムーンの白がすべり落ち…